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3Dアニメ調レンダリング 陰影の付け方 いろんな手法がありますがどれが正解でもない それぞれが表現の手法であり 出したい絵に合わせて使い分け

にはいろんな手法があります。

手書きのアニメと違い、3Dソフトで3Dモデルを動かしてアニメを作る場合、顔などの輪郭線がそのままだとうまく表現できないので、そこは手間かけて、顔や鼻の輪郭線が3Dでアニメレンダリングした場合にも出るような工夫の技術です。

技術的には10年以上前から考案されて原理的には今の新製品も同じような技術の延長で

使いやすくなってきている

位の差しかあリマセン

どの手法が正しいとかいうことはありません。出来上がる絵の印象が異なるので、好きな画風に合わせて選べばいいし、各々を組み合わせるのも全然あり。

 

1:顔などの皮膚データーに最初から手書きで手を加える。輪郭線が出やすいように、モデルの皮膚データーに直接線を書き込む。3Dでのアニメ制作の場合、特に鼻の輪郭がライトの角度によっては潰れるため、点を書き足したり、鼻筋を書きこんだりします。この3Dの影響か、昔は手書きのアニメガは鼻の輪郭全体を書き込むことが多かったのですが、最近は手書きアニメイラストでも鼻のあたりをちょっとだけ書き加えるという手法が流行るようになりました。日本の美少女ゲームでよく使われています。

下のキャラの鼻の部分、点が書き込まれてますよねw

2:皮膚表面データーに線とまでは行かなくても、影になる部分を濃く塗っておく。これは世界各国でよく使われている。

3:3Dソフトのライトで、従来の手描きアニメのような陰影が付きやすいように、3Dモデルの造形に工夫をこらす。鼻を異様に高くしたり、平べったくするとかね

4:ライトによってできる陰影データーやモデルの外縁部のデーターを利用して、暗い部分を線のように描写させるSHADER(=質感を左右するワックスのようなもの)の利用 基本は再現される階調数を減らし、縁となるエッジの部分のみを強調するやり方。 toon rendering shader とかいろいろ検索すれば出てきます。Pencilもその一つ*原理自体は外国の人が作ったどのShaderでも、基調はアメリカンカートゥーンですが、必要な調整項目自体はきちんとあるので、日本の手塗りアニメ調を再現しようと思えばできます(アマチュア向けのソフト用toon shaderではプロ用のように細かく線の種類を設定ができないなどの制限がありますが、それでも普通に手書き漫画と見違えるために必要な項目はあります)。ですが、最適な設定を探し当てるまでのトライアンドエラーが、個々のモデルの皮膚データーの相性もあり、時間がかかり面倒なので、皆、使いこなす前に使用やめるケースがほとんどですね。

 

5:アニメ調が出やすいレンダラー(画像生成アルゴリズム)ソフトを用いる。Renderman(ディズニー系統でよく使われる), 3delight(日本のSFアニメ、攻殻機動隊の制作に使われているのはこれ・Renderman互換), Poserに標準搭載Firefly(アマチュア向けとされてますが、アメリカのアニメ制作会社で最終レンダリング(画像や動画化)段階で広く使われている), UnityのToon redering shaderなどなど、あとは日本の各種ゲーム会社が独自に開発したゲームエンジンを利用とか、 思い切って超単純なOpenGLもありです。*POSERは原始的と言われるOPEN GLをSHADERで応用してアニメモードで使っていますね。互換ソフトのDAZは搭載されているOpenGLの機能が制限され過ぎのため(ただし機能削減されているのではなく、隠されている模様。というのも思いっきり、常識はずれの馬鹿なSHADERの組み合わせをして見ると、それっぽい表現が出るときもあるから)、POSERと同じようなレベルでのOpenGLでの輪郭線を出すアニメ制作はできません。

白黒アニメで良ければ、輪郭線のみを抽出して、うまく線画を出してくれるShaderはGeometry Cel Shaderとしていろんなレンダラー用に用意されています。

 

6:モデル自体は全部手書きで書いて、それを3Dモデルの部品として動かす。

厳密には2Dですが、MOHOも原理的には似てます(似たソフトでは日本でもLive2Dなんかがありました)

 

7:動画制作では特に重宝する方法。透明で光学レンズ的なズレを生じさせる、全く同じ3dモデルを、使う3Dよりやや大きめに設定して、全身ボディスーツのような衣服のようにかぶせ、そのかぶせたモデルと、元のモデルとの差異から生じる光学上のズレから生じる影を利用して、それを輪郭として表現させる。ライト設定に関わらず、きちんと輪郭が出るので、ある意味優れた方法。

この手法はPoserを使って最終段階のアニメ制作を行う米国のRooster Teethの制作物、RBWYなどで常用していますし、IrayやVrayのtoon shader(アニメ調出力表現のワックスみたいなもの)も、実際の原理は同じものを使ってるのが結構あるんです。

RBWYは初期シリーズでは、POSERのせいというより、制作側の手間抜きのせいで、人物と背景を一緒にレンダリングしているため、ライト設定が背景には雑なものが多く、背景部分がどうしてもパソコンのアクションゲームのプレイ録画まんまで、手抜き感がでて、これで商業アニメ?ちょいとCG技術が未熟でアニメになったという酷評もありました。ただ主人公たちが日本のアニメキャラをアメリカンにもじった設定が受けて、アメリカや豪州などで結構人気が出ていました。

が、その後は背景の手抜き感に手を入れ、必要な場合は明らかに背景と人物部分を別にレンダリングし、仕上げてあとから合成する手法などに切り替わっている。

新作のgen:Lockは、日本のアニメとは趣向が異なりますが、かなりPOSERの使い方も熟練し、これはこれで表現としてありのできとなっています。*一説ではPOSERを使うのをやめ、現在はMAYAあたりで最終画像作成しているからだという噂もありますけどね。POSERのアニメ調レンダリング機能は一般の人が思ってるより強力+他のソフトより操作が楽なので、本当のところは中の人しか知らない。*【追記】大規模な戦闘シーンとか、現在は主にMAYAが使われているのは確かでしょうね。POSERが完全に使われなくなったかまではわからない。

 

The 3D secrets behind hip anime series RBWY” by Creative Bloq Staff September 16, 2013 3D World
https://www.creativebloq.com/animation/rbwy-anime-action-dynamic-3d-twist-9134477

I have a general distrust for technology and will always put my stake in an artist having direct control. I think there’s very little use for toon shaders or procedural line drawing methods. All of the line work on RWBY is done directly through geometry. …Wherever there needs to be a line, there is a second set of the same geometry slightly extruded and often coloured black to simulate a line. Having the two sets of geometry adjacent and occluding each other gives the perception of a line.“(上記記事引用。私は技術懐疑者でね、アーティストが自らコントロールできるやり方に挑戦しているんだ。トゥーンシェーダー(漫画画のように3D画像を出すやり方)やお決まりの【前もって線を書き込んだり、あとから線を書き足したり、影の部分を線化するなどのやり方で】線を表現なんてのは殆ど役に立たないと思ってるのさ。RWBYの制作で輪郭線を出すのは、ポリゴンから直接取り出してるのさ。…【漫画絵の】輪郭線が必要なときは【元モデル】をちょいと押し出して黒くした二番目のセットを線出しに使う。同じ形状の2つの3Dモデルを互いに邪魔させ合うことで線を出すんだよ)

一見難しく見えますし、特に一番原始的なレンダラーであるOPENCLで有効で、また他のレンダラー=画像再現ソフトを利用する場合、ソフトによってやり方や微妙な設定が異なるのでややこしいですが、原理はその実一緒。

元のモデルと、ピッタリ連動する、せいぜい2-3%くらいまでのやや大きめの第二のモデルを用意し、

第二のモデルには光学的なズレを再現するため、光学拡散効果のあるFresnel効果のあるShaderシェーダーをかぶせ、影を出さないように設定、できれば透明設定で、黒の陰影が出るようにカラー=色を設定。*ソフトやレンダラーごとに細かい設定が異なるので、トライアンドエラーで、うまくいくまで長い時間がかかります。Fresnel効果のあるShaderを持っていない場合は、代用で水再現のShaderを使ってみるのもいい。

8;特に静止画で有効な方法ですが、通常のレンダラーのカラーレンダリングで画像を作成し(1)、同じシーンで別にCEll Shaderを噛ませた輪郭だけのレンダリングで輪郭画像を作り保存、背景透過画像指定でPngかあるいはTIFFで保存(2)。

画像処理ソフトで(1)を読み込み、レイアーとして(1)にピッタリかぶせるように(2)を読み込み、オーバーレイ(不透明度50-70%前後)焼き込みをする。2枚の画像から出来上がった画像を合成で一枚にして、コントラストと、彩度の項目を調整。

[もっとアニメらしく!>>ゲーム&アニメのセルルック3D最新事情] CG World 2016.09.21 Wed

https://entry.cgworld.jp/column/post/201609-cedec-cell.html


トゥーンシェーダーの一例 業務用で高いですよw

LollipopShaders – Shaders + Custom Development for RenderMan + …

MANEKI

 

 


ストックイラスト ストック動画 無償のアニメキャラ制作ソフトVroidと、動画作成にも使える無償のゲームエンジンUnityで、ゆるキャラ主体のアニメ・キャラものは壊滅?

3D CG レンダラーって?

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アニメ調レンダリング(Toon Rendering) 一回のレンダリングで仕上げようとせず、後からレイアー合成を使うのも当然あり

デビルマンレディーの世界

漫画版「デビルマン」の後編としては

それぞれパラレルワールドでのストーリーとして、「デビルマンレディー」、「バイオレンスジャック」、「新バイオレンスジャック」があります

ここでは漫画版の「デビルマンレディー」の解説(例によってアニメ版は全く違うストーリー)

「デビルマンレディー」では、「デビルマン」原作の最後に登場した、おそらくは神と大天使ミカエルの天使軍団が人類を再生した、全く別のパラレルワールド(「デビルマン」で最後にサタンが封印された後の時点から、地獄部分も含めて別次元に別れた世界【と解釈しないと、つながりに細かいところで矛盾が出る】+さらに多数の派生したパラレルの「現世」が複数、同じ地獄を起点につながっている模様)で、前の世界とほぼ同じように人類が生活を続けている。とはいっても、もとの本来の世界(やさらに複数の世界)も同時に存在し、破壊しつくされたままで、サタンは地獄で封印された模様。

この世界では、大天使ミカエルは再生した人間たちが、再び悪魔に憑依されたりして悪魔化してサタンの世界に戻らないように、人間に積極的に力を貸しています。

天使ミカエルが、自分たちが再生した人間たちを組織して率いる悪魔撲滅組織(天使ミカエルが総裁だと知っているのは各国首脳の一部のみ、直通回線でミカエルと連絡を取り合う)に、サタンは、自分の分身アスカを超能力者として、もうひとりの分身不動ジュンをこの作品の主人公デビルマンレディーとして参加させ、悪魔化した人間の討伐に参加し、神と人間の味方をしながら、その反面他の分身たちはデーモン復活のための悪魔の勢力を伸ばそうとする。

この世界の人間はレーザーや熱線銃と言った、前の世界で悪魔に有効であった兵器を開発できず、悪魔を探知する思念波探知機や、悪魔との合体を防ぐ脳波遮断器も持っていない。ただし通常兵器で束でゴリ押し、あるいはうまく警戒をかいくぐってミサイルが命中すれば、中下位の悪魔には勝てる設定。人間と悪魔は、大昔に同じ生命から別れて発展してきた、元は同じ生命体のため、人間の一部には悪魔化する遺伝要因ビースト因子があり、それが突如働きだすと人間が悪魔になる、最近の人類の中にこのビースト因子を強く持つのが増えてきているので悪魔が発生しやすくなっている、という説明がなされていて、ビースト因子を押さえる薬が開発されている。また、捕らえた悪魔の脳を電子頭脳に置き換え人間側の使役動物にする実験や、人間そのものが生き延びるために、人間の遺伝子操作で[悪魔の能力を持ちながら人間としての理性を持つ]デビルマンとしての子供たちを作る実験も後半では始まっている。

そして不動ジュンとアスカは、サタンの本体部分でありながら、人間側に味方して本来は自分の部下の悪魔たちを撃退していたのに、記憶を取り戻し、人間側が苦境に経った時点で合体して、再びサタンとなる。そして人間を裏切る。

サタンは地獄に落ちていたデビルマン=不動明の魂を、自分の子供(サタンは両性を持っているので、男と女に分かれて自分でセックスして出産)として肉体を再生します。悪魔の支配を喜ぶはずのない(この作品でも悪魔を憎んでいたことは明白だった)不動明と、なぜかここで和解し、ともに神の片腕の大天使ミカエル率いる天使軍団と戦うことになる。

なんですか?「デビルマン」のストーリーでは、サタン=飛鳥了が人間同士で殺し合いをさせる作戦に出たため、犠牲となった恋人牧村美樹(不動明は彼女がいる以上は人間の側に立つつもりだったのに、それが暴徒となった人間に殺されたので、サタンと同時に人間も不動明の敵となった)の仇を取るために、サタンと悪魔よりたちの悪い人間ども双方を滅ぼすと、デビルマン=不動明が決意してサタンとの戦いが始まったわけなので、サタンとデビルマン=不動明にその後和解が生じるわけがない。

サタン側が、サタン本体が復活し、その他の悪魔たちも地獄から人間に乗り移って肉体を回復してデーモンとして暴れだすと、神の側、大天使ミカエルは、核ミサイル攻撃が防がれたと報告する人間たちに「もはや人間の敵う相手ではない」と、直接部下の天使たちを動員し、人類を守るために神の軍を率いて、サタンとデビルマン=不動明の率いる悪魔軍団との対決に乗り出す。*この世界での人類は、天使ミカエル=神側の創造物なので、当然人類の手に負えなくるほどの危機になれば神々は人類をある程度守ろうとするわけです。

最後は、人類が完全に負ける前に大天使ミカエルが神の軍を率いてサタン討伐に出陣したので、この戦いの結末は不明ですが、どちらにせよ人類にはさほど絶望的な結果には終わってないようですね。

*デビルマンレディ=不動ジュンは牧村美樹の生まれ変わりだという読者の期待を裏切るために、あえて正義の味方デビルマンレディはサタンの分身という、へそ曲がりのラストを作ったという作者の告白がある。

http://www.mazingerz.com/GOSIRYOKUKENKYUJO/2003_03_13/30content.html


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エディトリアル画像・エディトリアル素材って?ストックフォトのルール

ストックフォト会社は、商用の宣伝や、広告素材に使えない、エディトリアル素材なる、主に報道に使われる写真を扱っていることがあります。もともとは新聞社などに写真を提供する通信社などが母体になってきたものがストックフォトのエディトリアル部門となりました。

そもそもエディトリアル素材とは?

1)商業や広告目的には使えない、例えば著作権物のドラえもんの人形や、ロゴの入ったままのアップルコンピューターなどなどがでかでか写った写真でも、広告や宣伝や販売促進の意図がない記事で使うために取引するのは自由です。こういう広告には使えないけど、新聞雑誌記事などのための素材写真として売られているものも、エディトリアル写真。

2)サッカーや野球などで、球団や管理する会社から、ニュース用の非商用素材であれば、エディトリアル素材として売っていいと契約、当日の取材許可を受けたカメラマンや報道会社などが、エディトリアル素材=非商用素材として販売許可を受けたもの。


3)自分の土地ではない場所、撮影許可をもらっていない民間人(警官や政治家を含めた公務員は仕事中=公務中は肖像権が主張できません)が写っている写真。他人の管理下・法律上の金儲け写真撮影の制限がある土地や敷地の中で撮影、あるいはモデル契約をとっていない人が写っている写真でも、ニュースや報道にふさわしい出来事などが起きている場合、ニュース・報道の目的であれば、報道の自由の原則が優先され、敷地の管理者の公衆送信権等が制限される場合もある。

公園(一部の公園=都立公園などでは、少人数小規模であれば許可はいりません)など他人の敷地で、撮影許可を得てない場合でも、ニュースにふさわしい「なにかが起こっている状態」を記録撮影していれば、多少の言い訳は立ちますでも、わざとらしい演出を加えると、場合によってはエディトリアル素材とは認められず、撮影料万引き商業撮影となる場合があります。

具体的に言えば、駅で燕が子育てしてるのも、何かが起きてる現場写真なので、ニュース素材としての正当性があるし、駅のラッシュ状態もニュース素材になる。それと住職が寺の庭で堂々野糞とか、神子さんが神社境内の鳥居に向かって放尿も「センセーショナルな現場」なのでニュース・報道の自由により撮影は合法化されます。有名な城での観光客がたくさんいる状態を記録した写真を、「何月何日***城を訪れた観光客たち」としてエディトリアル素材として売るのもかろうじてセーフでしょう。
*賄賂取引が女子便所の中で行われると情報を得て、男の記者が女子便所に潜伏した場合、警察に事前に確実な情報を得ていたと記者がきちんと説明できれば無罪放免ですが、なんの情報もえてないのに女子便所にこもっていたということなら、アウト。


カメラマンと新聞社と通信社間の間で、ニュース写真を直接金銭でやり取りするのは「報道の自由」となるので、↑の1、2,3のどの写真でも直接、報道機関に手売りで売るのは制限はない。

が、インターネットでの展示販売=ストックフォトは一般の人に公開して買おうと思えば買える状態であり、いろいろエディトリアル素材と言い訳してあっても、二四時間三六五日常時ネットで展示し、不特定多数=一般の人が、実際に買おうと思ったらできたりする。ので、特にネットのストックフォトのプリント販売オプションは合法とは限らずグレー、ネットのストックフォトにエディトリアルとして登録する写真は、↑の、「3」に当てはまる写真を登録するのが無難。ご丁寧にその「エディトリアル素材」写真プリントが誰でも買えるようなオプション提供しているストックフォトがよくあるが、これは実態として大々的にデジタル絵はがきを売っている行為で、場合によっては「隠れ商業」でアウトでしょ。*会社は一応注意書きとして各種販売オプションの選択は「登録者の判断でその国の合法か違法かを確認するように」と注意書きがあり、そのプションがあるからその販売オプションをオンにしていいとは書いてない、投稿者判断責任ですよと規約に書いてあるのに読まないバカが多すぎですね。

取材許可書など当日の取材許可もない全くの無許可撮影で、心配性ならエディトリアル素材のプリント販売プションは停止にしておくべき。*あるいは報道機関に直接手売りで売りつける。


写真を業として行うものは許可を要するという場所で、変哲のないただの風景写真を撮ってエディトリアルと言い訳しても、特に誰でも買えるプリント販売をできるようにしてあると、万引き違法写真業の可能性があります。

国や自治体所有の城のある公園の敷地内での写真を、正式な金儲けの撮影許可のない無許可のまま、誰でも買おうと思えば買えるインターネットで営業するストックフォトに、非商用の「エディトリアル素材」として登録して儲ける目的で撮るのでも、国によってエディトリアル素材としての販売条件の合法性の判断は異なりますが、インターネットでの特に低価格販売だと(高額のストックフォトサイトであれば、注文されても即座には買えず、事実などの確認作業が済まないとダウンロードできなかったりしますが、低価格ストックフォトだと買おうと思えば買えちゃうのがほとんど)

1:ただの城の写真
2:観光客でごった返す状況を写し込んでの城のある公園の写真
3:その城のある公園で、犬が猫を育てている現場の写真

であれば、1は報道に自由に名を借りた、違法な写真業(=撮影料万引き風景撮影)となる可能性が大(国や、日本国内でも自治体によっても多少異なる)

2と3は、インターネットでの不特定多数に常時販売する分グレーですが、エディトリアル専用素材と明確に注記を打ち、プリント販売ができないようにしておけば、写真撮影の制限規則や条例と報道の自由の兼ね合いの綱引きとなり、より正当性が高くなり、必ずしも常に違法や削除命令とまでは行かず、実際エディトリアル素材をわざわざ広告素材に使う阿呆顧客は少ないので、最悪でも削除してくださいで済む可能性が高くなります。

3のケースが一番望ましい。ただし、2と3も一般人も買おうと思えば買えちゃう、しかも誰でもプリント注文できるようにしてある「いちいち権利者の腹を立てさせて喜ぶ」会社も多いので、「あくまでもグレー」ではあります。

どのケースでもエディトリアル写真であれば、「どなたでもこの写真のプリント注文」などというふざけたオプション販売を入れると、事実上の営業行為となる可能性が高く、プリント販売機能はオフにしておくように気をつけましょう。

エディトリアル素材は、何々公園に咲く桜も、それを眺めている観客などとセットにしたり、公園を含めた桜並木全体を写している場合のほうが、何月何日何々での状況の記録として正統なので、そこの桜を単純にドアップでほかを写し込まないで撮影する場合より、無許可でのエディトリアル素材=ニュース素材としての正当性が高くなる。

現実には、ネットの、特に低価格ストックフォトのほとんどの「エディトリアル素材」と称するものは、↑の(1)に該当するものがほとんどの印象、しかも本来の意味での事故現場などのニュース素材写真はほぼ皆無、それどころか時として「商用化」のクリエィティブ素材として売られているので、万引き撮影と言われても仕方がない場合が殆どでしょうね。そんなわけで↓のような事件が時たま起きるわけです。また、調子に乗って誰でもプリントを注文できますオプションまで設けている「報道の自由の建前を悪用している」ストックフォト会社は、価格コムの食べログ絡みのトラブルとよくにてますね(価格コムの運営する情報サイトは、投稿者達によるニュース発信機関=報道の自由であるという建前を悪用して、金儲けをしているから嫌われるわけです)。*食べログが隠れ家騒動で、報道の自由とは言わず、表現の自由というトンチンカン回答で裁判で争いましたが、価格コム社員の平均知能はそういうものだったわけです。表現の自由ではなく報道の自由と言わないところが、価格コムの頭脳の低さだとw(まあ食べログ自体が口コミ内容の情報操作やっている疑惑がアチラコチラで噂されているんで、報道のたぐいと言い切れない弱みを運営側が持っているのかもw)

過去記事・Shutterstock, British National Trustから怒られて、無許可写真販売展示を撤去


日本の場合皇室の財産であった、宮内庁管理の施設は、インターネットで常時展示販売するストックフォトでの登録は一般人は原則不可となっています。

特にスポーツイベントとかでは、当日の取材許可もない一般人が、誰でも買えるインターネットでのストックフォトに公開販売はだめというところが多いでしょうね。*この場合でも、取材許可がなかったヒトが、新聞社や通信社など報道機関に直接写真を売るのは、一般の人間が買えない状態で取引されるので、OKですし(管理者たちがいいと言わなくても報道の自由により報道機関は買えます)、苦情があっても報道機関があなたの身元をかなりの確率で守ってくれます。

エディトリアル写真は記録写真であるのでできるだけ正確な撮影日時や撮影場所を併記スべきです。撮影場所と撮影日時すら表示されてない「エディトリアル素材」ネットに多すぎだよねw

 


旅行サイトで参加者が、「ライター」と称して、自分の旅行日記を旅ガイド風に投稿して他人の敷地内の写真も載っけているのは、インターネットで誰でも見えるため、公衆送信権的にはどうかなという話はありますが、建前は「個人の日記」を載せているということなので、そのライターが金銭やポイントもらってなかったり、営業上の邪魔とか、特に不都合なことを書かれていない場合、敷地管理者は文句は言わないわけです。でも、そのサイトの社員が直接記事書く・写真撮るなら、最初から仕事=業務で写真を撮影するのですから、事前連絡と承諾がいり、現地の人たちが取材そのものを拒否もできますし、取材での写真撮影がやりやすいように協力した場合、アリがママの記録じゃなくて、演出をくわえた写真=商業撮影になるわけですから、取材協力費とか許可がいるのは当然となります。
以下Shutterstockの説明

「エディトリアル画像の使用 が認められる場合とは?」
https://www.shutterstock.com/ja/blog/ask-shutterstock-how-to-use-editorial-use-only-images

istockの説明

「エディトリアル専用写真」の項目までスクロール

https://www.istockphoto.com/jp/faq/basics

また、報道のための撮影を許可されて撮影日にプレス許可証などを保持して写真を撮影する場合でないと写真登録ができなかったり、Shutterstockがカメラマンに代わって権利団体と契約して販売ができている場合もあるので、Shutterstockで売ってるから、俺もいいだろ、ほかでも大丈夫とは思わないように。

*ネットの写真販売会社で売られているエディトリアル素材と称する写真の大部分は、ただの風景写真が大部分で、報道の自由を履き違えた万引き撮影と言われれば、その可能性が高いものが多数あります。国によっては高額な撮影料請求が出る場合もあるので気をつけましょう。ドイツなどでは結構厳しい。


ストックフォト 風景撮影のために撮影旅行は組むな

名古屋市の案内

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善光寺写真撮影 ストックフォト

2014年撮影禁止の寺が特に京都で増えました 自称フォトグラファーの馬鹿どもと各マイクロストックのでたらめな態度も一因でしょうね

エディトリアル写真(ニュース用素材写真)のネットでのストックフォトサービスを通じた販売の正当性 報道の自由 取材の自由

2020年も、写真販売は稼げなくてもやる価値ありか?搾取産業ストックフォト(写真販売の専門会社)の真実

デジタルカメラには、保護プロテクターフィルターかUVか?ニコン標準のプロテクター そもそもニコン純正ニコンニュートラルカラーは、デジタルカメラ時代に合わせたL37相当のUVフィル ターです

ニコンニュートラルカラーフィルターはニコンレンズの保護フィルターとして売られていますが、デジタル時代に合わせて発色に影響を与えないよう、無色透明、かつ、おおよそフィルム用のL37(ニコンはL37cとか名前つけてたっけ?)相当の紫外線カット効果を持つ「UV」フィルターです(UVと全く同じではないが、非常に似ているものがニコンNCフィルター)。

「ニュートラルカラーNCフィルター 82mm – 概要 | アクセサリー | ニコン 」

 

というわけでニコン推奨の保護フィルターは標準で「UVフィルターです」

 

*ケンコーやマルミから現在も「フィルム用」として売られている、比較的安価なUVフィルターは、当時はそれが安く作る方法だった+当時のフィルムの色特性など考慮して、若干黄色がかっているので、無色透明のデジタル時代のUVフィルターとは違います。まあ、カメラの色づくりが妙に青っぽいとか、レンズの発色がアオに傾いていると感じた場合は、フィルム用UVフィルターを使うといいでしょう。

過去記事「保護フィルター スカイライトフィルターって? デジタル時代は、1Bスカイライトフィルター緑被りの強いカメラにはいいかも?

*現在マルミもケンコーも、値段が高いランクのUVフィルター(L38~L39相当)は「デジタル対応」無色透明になっています。


保護フィルター スカイライトフィルターって? デジタル時代は、1Bスカイライトフィルター緑被りの強いカメラにはいいかも?

アオリレンズのポートレートなどでのボケコントロール ティルトレンズを使った応用 Freelensing (Freelens, Freelensed)

アオリレンズ(ニコンではPC-EとかキヤノンTS-Eとか名前がつく。ティルトシフトレンズとも呼ばれる)のうち、斜めにレンズを傾ける=ティルト機能(tilt)を持つレンズは、ポートレートにおいてピントの合う角度を変えるのみならず、ボケを大きく見せるのにも用いられます。アオリ撮影は、大判というフィルムの大型カメラが使われていた時は、ポートレートでも盛んに使われましたが、デジタル一眼が普及しだしてからは、かつてのテクニックが忘れ去られている部分もあり、アオリレンズ=ティルトシフトレンズの使用風景は目立たなくなりましたが、いまでも隠し味的(撮影セッションの5~10%位でティルトシフトレンズを使う)に常用する人は珍しくありません。

レンズをカメラから見て傾ける=ティルトさせて、ピントの合う角度を変えれば、ボケる角度も変わり、ボケの大きさも変わるわけで、ボケにくい広角レンズで、背景にとてつもなく大きなボケを出したりするテクニックが有名です。夜景での背景の光源ボケを大きくするなどのテクですね。

ティルト機能を持つレンズでは、レンズベビーが比較的安価で、オールドレンズの味とされるものを現代の撮影に使いやすいように誇張しているレンズ群なので、ポートレートや情緒的写真の撮影道具目的にはぴったり。ただし、全部手動レンズなので、ミラーレス一眼かライブビューがないと使いにくい。

もっと安価に始めたいなら、ニコンなどの旧式絞りリングのあるレンズ(や他社の機械連動式の古い世代のレンズ)を中古でも新品でも買ってきて、ティルトアダプターを付けて、各社のミラーレスカメラでマニュアル撮影する方法もあります。(参考記事1)

日本だと、自作ティルトレンズとか、自作アオリレンズとかいう名称が使われて、市販の蛇腹などをつけてで自作しているヒトもいます。(参考記事2)

まあ、自作も面倒なら、手持ちのカメラからレンズを外して、手で傾ける方法もあります。原理としてはアオリレンズのティルトと同じことをするわけですが、カメラからレンズを取り外して撮影するので、Freelensと呼ばれることが多いです。(参考記事3)*シフトレンズの真似事もできますが、freelensingと呼ばれる手法でそれをメインに使う人はいない。

これ、めんどっちいし、最近のレンズはレンズの絞り機構が電子制御式のものが多くなり、カメラに取り付けないと絞りがコントロール出来ないものが多いので、最新レンズを使いたい時は難点。

ティルトレンズ(や手抜きの各種処方でのティルト)により、ピントの合う角度を変える場合、背景や前面のボケが大きく変化しますので、ボケにくい広角レンズで大きなボケを出す場合に有効で、それを作画に使う手法で、ティルト機能(やティルト機能付きアダプター))を持っていない普通の撮影レンズをカメラから外して、ティルトさせる撮影法を用いたものが、Freelensedとか言われたりします。まあ、ティルトと同じ意味ですが、なんちゃってティルト撮影という意味ですね。

下の解説記事では、レンズを上下どちらかに傾ける(=ティルト)ことで、画面の一部のボケを大きく出す手法が解説されています。

Freelensing: Two Minute Tips with David Bergman


(参考記事1)
「デジカメドレスアップ主義:オールドレンズでジオラマ写真 ソニーNEX-5 + ライツ ズミクロンR 50mm F2 タイプI」Reported by澤村徹
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/dressup/422721.html

アオリレンズ その2 ティルト機能編 弘法は筆を選ばず レンズベビーの活用 レタッチソフト機能による代用 (おまけの応用)シフト機能を応用して中判いらずの超高画質撮影

(参考記事2)
「手作りのティルトシフトレンズを作ろう!2013-09-08」
https://www.lomography.jp/magazine/251079-create-your-own-tilt-shift-lens-jp

(参考記事3)
Lens Whacking / Free Lensing Tutorial for Cinematography and Photography

レンズを傾けるのに邪魔と、新品のニコンレンズのマウント取り外しちゃった豪傑様によるfreelensingによるティルト撮影。
”A Photographer’s Guide to Freelensing, The Poor Man’s Tilt-Shift Lens apr 30, 2013 Jay Cassario”
https://petapixel.com/2013/04/30/a-photographers-guide-to-freelensing-the-poor-mans-tilt-shift-lens/

ボケを活かす写真は、大口径レンズだけではなく、アオリレンズのティルト機能を使うことでも、ボケを表現できる

オールドレンズ風レタッチ加工

オールドレンズや、その特徴を活かして撮影するため現在も生産される復刻版や、レンズベビー等の商品は、一部デジタルレタッチでも再現できます。ただし、小さく見せるのならともかく、拡大すれば、細かい部分でデジタル加工はわざとらしくなる場合もありますし、後加工が面倒になる動画では、クラシックレンズ風の写りをするレンズは今でも有効な表現手段です。

クラシックレンズやオールドレンズの面白い写りは、小型のミラーレスカメラだと、遥かに安いく軽い(写真用ではないので写真表現にかかわらない収差がたんまり残ったまま製造されている)シネマレンズや監視用カメラのCマウントレンズを転用することでも、再現できますので、重くて高いオールドレンズ・あるいは復刻されたオールドレンズ風の交換レンズは、今ではフルサイズ一眼カメラを使ってる人向けともいえますね。(過去記事・オールドレンズ・クラシックレンズの味わい


隠れたクラシックレンズ描写の復刻版?銘玉・Fujian 35mm 1.7

ソープボケ、シャボン玉ボケ・と言った、ボケの輪郭が光輪のようになる光源ボケは、レタッチで再現するのはかなり面倒な、クラシックレンズ特有の上品な描写です(現代のレンズは非球面を使いすぎて玉ねぎ=年輪みたいなぼけになり、これは汚いボケとされます)。クラシックレンズで有名なバブルボケ、シャボン玉ボケとかいう描写は、三枚レンズ、あるいは4枚レンズと言う単純な設計のレンズなら、どんなレンズも条件によってでます。

最近復刻版が発売されたドイツMayer-OptikのTrioplanの各種レンズは、撮影条件を整えてやれば、100mm と80mmは比較的簡単に周辺までシャボン玉ボケがでて、それが端正に整っている。さらに、ボケ出しに使いやすいポートレート用の80ミリや100ミリがでているから、シャボン玉ボケで特に有名、根強いファンがいる、デジタル時代の解像度ブームの反動から、おもしろ表現が見直され始め、値段が最近高騰なのであり他のクラシックレンズ(ロシアのHeliosシリーズや、日本製でも20世紀後半までに発売されたコシナ、フジ、ミノルタ、ヤシカのレンズの中や、映写機用のレンズをカメラ用に改造したものもあります)でも、多くのレンズは周辺のボケの形は崩れたり,比べると若干透明度が足りないなどしますが、バブルボケは(Trioplanより出る条件が限られたりしますが)普通に出ますし、決して悪いわけではないです。

現在売られている、クラシックカメラの描写とアオリ機能を、撮影者に使いやすくした、日本ではケンコー扱いのレンズベビーのレンズ群も、クラシックレンズの構造を調整して販売しているもので、レンズ構成が単純な, Lensbaby Spark、スィートレンズ(Sweet 50よりも、Sweet 35のほうがでやすい)やtwist 60, Velvet 56mm, 85mm, Edge 50mmで、バブルボケが生じてるサンプルを簡単に見つけることができます。(*またバブルボケ=シャボン玉ボケは球面収差が極端な場合に起きやすいものとされ、現在も製造されている、面収差をコントロールできるニコンのDC105mm F2D, DC135mm F2D双方とも、ボケ調整DCリングを説明書にかかれているのと真逆の設定にすれば、Trioplan 100mmと違って、ピントの合っているところはソフトフォーカスになっちゃいますが、背景にはTrioplanに匹敵する見事なバブルボケが出ることで知られます*現在も新品製造され、売られているニコンのAi-s 50mm F1.2S, Ai-s35mm 1.4SもTrioplanのような単純な構成のレンズに比べて、透明度はいまいちですが、開放絞りで立派なシャボン玉ボケがでます。

写真用ではないため、構造の単純なオールドレンズの構造をそのまま現在も製造している監視カメラ用CマウントレンズのFujian 35mm 1.7は、ミラーレスカメラにアダプターで簡単に流用でき、しかも安価にシャボン玉ボケやぐるぐるボケなどクラシックレンズ特有の描写が出ることで有名

アマゾンで2-3000円で売られている、中国製安物Fujian 35mm 1.7(他のメーカーからでている安物も、中身自体は同一と思われる)をミラーレス一眼につけても、Trioplanのレンズでやるより周辺が崩れますが、かなりきれいなバブルボケがでます。下はFujian 35mm 1.7をソニーのNEXにアダプターでつけて撮影した例です。フルサイズではケラれちゃいますので、使えるのはAPS-Cサイズまで
ttps://www.flickr.com/photos/caledonia84/16638922115/in/faves-55046091@N04/

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If any doubt, please refer to

https://www.flickr.com/help/forum/en-us/72157678912276480/

MabelAmber️®***Pluto5339***Incog’s comment


とは言え、撮影が終わった後で、やっぱりオールドレンズ風の写真が欲しい場合、デジタル加工しなきゃいけなくなる場合もあります

1:ピントの合った被写体と、ぼかす背景が、画面の中ではっきり別れている場合
2:画面の中に特に明るい部分がなだらかにボケていく部分がない。
3:ボケてる部分が、レタッチ加工で多少の変形があっても困らないものを選ぶ

というのが元材料のほうが、ある程度引き伸ばしても、玄人さん以外は気が付かないレベルの「クラシックレンズ風レタッチ」の工夫。まあシコシコ細かい作業やってれば、もっとごまかせることもありますが、時間がかかるので、そんなら撮影時点で最初からオールドレンズ使っとけよという話になります。


フォトショップでオールドレンズの表現を再現

PHOTOSHOP(安いエレメンツにも同じ機能がある)があれば、

1:後加工での渦巻きグルグルボケの作り方

元画像を開く

背景のコピーレイヤーを作成

1:まずは背景レイヤーを選択して
メニューから、フィルタ → ぼかし をえらび → ぼかし(放射状)を選択
左の回転(渦を巻いたようにボケる加工)を選び 量=2~5
ぼかしメニューの右下にある網状の絵が出てるところにマウスをドラッグして動かし、ぼかしの中央を設定

2:背景のコピーレイヤーを選択
レイアーをオーバーレイに設定した後は、
同じく、メニューから、フィルタ → ぼかし → ぼかし(放射状)をえらび
量=5-10

で設定 量は出来上がりを見て好みで変えればいいし、

3:効果が足りないようならもう一枚同じような背景レイアー(オーバーレイモード)を作り ぼかし量を7-15とかにして設定

満足したらレイアーを合成して完成


「容赦ない“ぐるぐるボケ”再び…あのロモグラフィー「ペッツバール」レンズ第2弾
New Petzval 58 Bokeh Control Art Lensでポートレートに挑戦 萩原和幸2016年6月15日 07:00」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/1005205.html


レンズベビースィートのような外側に流れるボケをフォトショップで再現

1:元画を開き、背景コピーレイアーを作る

右下のレイヤ-構造表示で背景レイヤーを選択
フィルタ → ぼかし → ぼかし(放射状)
出てくる小さな画面の左側のズーム(放射状にボケる)をマウスで選ぶ 量=5-7(好みで変えてもいい)
ぼかしメニューの右下にある網状の絵が出てるところにマウスをドラッグして、動かし、ぼかしの中央を設定

2:背景のコピーレイヤーを選択
描写モードをソフトライト
フィルタ → ぼかし → ぼかし(放射状)→ ズーム
量=10-16(この辺は好みで)

3:効果が足りないようならもう一枚同じような背景レイアー(オーバーレイモード)を作り 同じ過程で、ぼかし量を20-30とにして設定


流れるボケの作例は

「3つのアート効果を選べる交換レンズ「レンズベビーTrio 28」ソニーE、富士フイルムX、マイクロフォーサーズ用の3モデル飯塚直2016年12月2日 14:01」

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1033023.html


Iphoneのアプリにも

ぐるぐるボケ作成ソフト

Swirl Magick – 無料でグルグルボケ

https://itunes.apple.com/jp/app/swirl-magick-%E7%84%A1%E6%96%99%E3%81%A7%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%82%B1/id933616504?mt=8

レンズの収差は常に悪ではない。適度なコマ収差、球面収差は、目的に合う場合はむしろ良い場合もある。

レンズには(球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差)という「単色収差(ザイデル五収差)」があり、画像がぴっちり結像しない、ひん曲がって写る、ピントの位置が画像内で異なるなどの症状をもたらします。全部レンズが丸い局面=球面であることに起因するので、ザイデル五収差の全ては「球面収差」であるとも言えますが。

巷の説明だとわかりにくいでしょうから

レンズは、学校で習ったプリズムの原理と同じで、光線を赤、青、緑などに分解する性質があります。虫眼鏡でモノを拡大したりすると周辺に変な色がつくのがわかるでしょう。写真レンズはそれでは困るので、何枚ものレンズを組み合わせてその色ごとのズレを一箇所に集め直すのですが、設計、価格、使いやすい大きさを優先、製造技術の限界で全部の色が正確に画面全体で一致しない状態ができるレンズが多数なわけです。これが収差と呼ばれるものの多くです。特に写真の周辺で発生します。レンズの多くの収差は、色収差と同じような感覚で考えると理解しやすいかと。

*非点収差 星空を撮ると、開放絞りに近いほど、周辺の星とかが丸に写らない。絞ると改善する。

*コマ収差 光線がレンズで色分解(=虹やプリズムと同じで、レンズを通すと光線が色ごとに分解されるのを、修正するため幾つかのレンズを組み合わせても、すべての色の焦点を同じ位置に持ってこれないため)され、星とか夜間の光源が彗星のように崩れて写る現象。星撮りとか、絞りを開け気味で夜間風景撮影のヒトには邪魔な存在。

でもこの現象は、ハイライト側にコマフレアを起こし、ソフトフィルターとも違う、写真をうまく軟調に見せる効果がある。湿度を表現するというか、ハイライト部分が飛びにくくなるので、生っぽい表現ができる。ポートレートとなるとコマ収差、若干多めに残っていたほうが好ましい場合もある。コマ収差がF4くらいまで絞ってもちょこっと残っている方が人間がマネキンぽい描写にならず、人肌の表現には、かえって好感が出る場合もある。夜のドヨンとしたバーや、居酒屋とかの表現にも生きる場合もある。というわけでコマ収差は善悪で判断するものでなく、コマ収差の低いレンズと、かなり残してるレンズは目的で使い分け。撮影する触媒でも結果が異なり、デジタルは機種ごと、(コントラストの高めの)リバーサルフィルム(の種類ごと)、(コントラストが低くラティチュードの広い)ネガフィルム(も種類ごとに異なる結果)で撮影すると、コマフレアの状況が全く別の描写になることもある。

古い設計の広角・標準レンズは、この2つの収差が、開放絞り付近で目立つのが多いです。ニッコールAi-S 50mm 1.2S, AI-S 35mm 1.4Sは今でも製造・販売されているのですが、このコマ収差がたっぷり残り、コマ収差表現で遊びたい人向けのレンズ。ただしこれら単焦点レンズはF5.6まで絞るとコマ収差が補正されちゃうので、F5.6くらいでもコマ収差を活かしたいなら、古い時代(20世紀後半)販売の安めのズームレンズで開放でコマ収差を残したものを使うといい、F5.6くらいでごくいい塩梅のコマ収差が残っていることも多い。ニッコール28-70mm F3.5-4.5とかね。

コマ収差は大口径になると目立つので=絞り装置か似た構造のもの(フレアカッターなど)で修正するか、非球面レンズを用いる。ただし非球面レンズを用いると、玉ねぎ上のボケが出やすく、絞り装置のようなものだと必要以上にレンズがでかくなる。

F8くらいまで絞ることがほとんどの人なら、コマ収差どうでもいい。

*球面収差 レンズの色ごとの分離現象によるピントの不一致ではなく、色自体は正しく補正、同じ光軸に集められても、画像が一箇所でピントを結ばず、前後など複数箇所で結像する現象。基本は、レンズの中央と周辺から入ってくる光線が、フィルムやデジカメのセンサの上で、それぞれが同じピント位置に来ないことからおきる現象。色収差とは違う収差。絞りを絞ると改善。球面収差はピントがずれる色を選んでうまく使うと上品なソフトフォーカス効果+ボケも独特に出るので、絞りF4くらいまで微妙に球面収差効果が残るように、開放絞りで球面収差が強めのレンズを製造して出す会社もあった。アンジェニューとかいったライカ互換レンズが、かつては有名だった。互換レンズメーカーのトキナーが、21世紀になっても、かなりこの効果を意識したレンズを作っていたが、デジタル化が進んで等倍での解像度の数値が注目されだすと、ネガに捉えられることが多くなり、最近のトキナーレンズは球面収差をかつてより弱めにしたレンズを多く出しているが、ボケ具合とかを見れば、今でも中望遠とかのレンズの設計で球面収差を意識してる設計らしい。中古でしか手に入らない、古いニコンのズームレンズ・ニッコール28-70mm F3.5-4.5とかも、開放でゆるく球面収差が見れます。

なお、ピントが合わないボケてる部分の表現を柔らかくするため、この球面収差をうまく残すのがレンズ設計者の腕の見せ所とも言われる。

球面収差を露骨に残したレンズは、現行品ではレンズベビーVelvet 56mm, 85mmが売っているが、絞りが自動連動しないので、ミラーレスカメラで使うのが良い。自動絞りに連動しない不便さの割りに価格設定が高いのが、レンズベビーに手を出しにくい理由。

あおりレンズのうち、ティルト機構専用としたレンズベビー コンポーザープロ エッジ50mmも、ティルト時にうまい具合の描写となるよう、開放に残存収差を多めに残してるので、うまくいかせれば面白い。

レビュー記事「レンズベビー コンポーザープロII エッジ50」

https://dot.asahi.com/asahicameranet/info/trialreport/photoArticle/2016020800040.html

NikonのDC 105mm F/2D, DC 135mm F/2Dは、ごく普通のレンズだが、DCリングを弄ると、球面収差がコントロールできる、ユニークソフトレンズ。


レンズの収差は、(フルサイズカメラ基準で)200ミリ以上の超望遠とかだと、表現に使える以前の邪魔以外の何物でもないですが、(フルサイズデジタルカメラで)24-135ミリあたりの通常の焦点距離のレンズだと、逆に微妙な表現に使える場合もあるので、常に悪ということはないです。アマチュアの場合、レンズコレクター的なヒトや(性能のいいレンズを持っているというのが趣味)、特に多い鳥撮影、天体撮影、の人にはレンズ収差は大敵ですが、それ以外のジャンルなら、効果となる場合もあります。ただし初心者のうちは使いこなす状況がわからないので、最初のうちはこうした、「活かせば面白い収差を残した」レンズはやめたほうがいいでしょう。写真表現に深みを出したい上級者向けだと。

 

中判デジタルが無用になる日 ステッチ(=スティッチ)撮影の活用

「50ミリの望遠レンズで撮影したのに、超広角20ミリレンズで撮影したように広い範囲が写っている。遠くの景色を圧縮効果で大きくし引き寄せて迫力が出る。
これは中判デジタルならではの世界で、より小型のフルサイズやDX,APS,フォーザーズサイズのカメラでは不可能な世界。」

なんてのは教科書やメーカーの宣伝を疑いもなく丸暗記してきた暗記世代の弊害、銀塩嫉妬爺と呼ばれる人たちの固定観念。今はデジタル時代。分割撮影して合成という時代。

Brenizer Method(Bokeh Panorama と Bokehrama呼ばれることもある)と海外で呼ばれる、ステッチ(スティッチという書き方のほうが写真では一般的:どっちの表記も一緒)撮影は、パノラマ雲台もアオリレンズのシフトも使わず、手持ちで分割撮影を行い、後から合成して超高画素の写真を作る方法です。主に人物が雄大な光景の中にいる光景を手持ちで撮影記録するために使われる手法です。

https://www.slrlounge.com/workshop/wide-aperture-panoramic-stitching-shot/

上にあるビデオを再生していくと、分割撮影の最中、モデルの髪と、赤いスカートは風でひらひらしていましたが、1000分の一秒で撮影、パソコンのパノラマ機能でうまく合成されるので、出来上がった写真ではスカートは見事に止まっています。後の作例では、125分の一のシャッタースピードで、風でひらひらするスカートを撮影した例でもうまく合成されています。若干の動きならパソコンでうまく判断して繋いでくれるということです。もちろん失敗するときもあるでしょうけどね。このカメラマンは合成の不都合になりそうな場所をうまく避けながら分割撮影したともいえますし。*この撮影方法は、確認用のパノラマ機能を持つソフトが入ったパソコンを、現場に持ち込むのが無難なのは以前も書きました。

一般の風景でも応用できます。ただしカメラを振り回すので、むやみに偏光フィルターは使わないほうがいい(偏光フィルターを使う場合は、合成でムラにならないか、本番前に確認のテスト撮影推奨)。HDRかハーフNDをうまく使うなど工夫がいる


アマチュア投稿フォーラムのサンプル

http://photography-on-the.net/forum/showthread.php?t=1138306&page=103

100-200ミリ位の望遠を使ったほうが、直線の仕上がり等、失敗は少ないと言われますが、↑の上の方に、ボートハーバーの写真投稿している人は、35mm 1.4Lを使っています。まあ、広角レンズ使う人も少ないですけど。100ミリ以上の望遠が失敗する率が少ないと言われても、多くの人が85mmレンズとかの開放を使いたがりますね。

一般に、Breniser Methodを用いた手持ちだけでの分割=ステッチ撮影は、一枚にする合成過程でのパララックス=視差のトラブルを避けるため、モデルとの距離がある程度離れ、前景にもごちゃごちゃしたできるだけ邪魔なもの入れず、背景もぼかし気味の絞りを開けた条件の場合のほうが失敗が少ないです。

以下FLICKRから、作例を紹介(以下二枚の画像はFLICKRが発行し非商用ブログでの使用の許可する埋め込みコードを利用した、インライン表示で、正規の手続きで表示しており、不正利用ではありません・というわけで、本ブログの引用出典とか称して、まとめサイトにこれらの写真を表示すると、著作権侵害の可能性が高くなります。Two Pictures shown below are legally displayed by using the embedding code provided from Flickr.)

Lazy Summer Days はタムロン70-200mm 2.8の、望遠200mm 2.8で16枚の分割撮影で合成というステッチ撮影ですから、モデルとはかなり距離が離れていたことになります。 20140615_Brenizerは50mm 1.4レンズで60枚の分割撮影を行ったそうですが、アオリレンズもパノラマ雲台も使わず、手持ちのため、右の電子レンジ付近の直線にパララックス誤差が出ています。天井も変ですよね。手持ちステッチ撮影では、背景はシンプルなものを選んだほうが、合成ミスに悩まされない可能性が高いということです。また絞りすぎて背景をはっきりさせると、合成誤差の修正がめんどくさいので、絞りは開け気味がいいということです。

今回はじめて個人や非商用であれば、ブログ(やサイト)での表示を許可するFlickrの埋め込みタグを使って画像をインライン表示しましたが、インライン埋め込みを拒否する設定もできるのにしない人が多い、ただで喜んで個人の非商用であれば使わせてくれる人も多いわけで、マイクロストックが流行らなく理由もわかるわけです。

その他手持ちパノラマ撮影の応用によるポートレートの例がたくさん出ています。

Bike

手持ちステッチ=Brenizer Methodが失敗しやすいケースと代替案

近距離のアップのポートレートのステッチ撮影(もしくは部屋などで被写体の前にいろんなものがおいてある場合)は、あくまでも手持ちの手抜き分割撮影で、その後の合成で失敗しやすいケースも有る。

あ)撮影距離が近くなればなるほど難しい。超近距離=マクロ撮影という条件は特に。*3m辺りからパララックス誤差の影響や湾曲が、合成に与える間違いの確率が格段と下がりますが、風景とか建築で慎重を期するなら、6m位以上の距離を置くのがいいかと、

い)標準から広角レンズとレンズが広角になる(望遠になればなるほど少なくなる)。などが重なると、パララックス=視差の誤差(と広角レンズ独特のパース=ビルの上側が縮まったりすることが、広角レンズほど大きくなるので)から合成が失敗しやすくなる。また直線とか変な具合に歪んだりする。

その場合、パノラマ雲台やアオリレンズのシフト機能の出番です。

1)ノーダルポイント(視差=パララックスの補正のためにレンズの正しい回転位置を決める)を設定したパノラマ雲台の利用。手持ちの場合はつながるコマ同士で、半分くらいは写す内容をかぶらせたほうがいいというアドバイスがありますが、パノラマ雲台を使った場合もやっぱり30%くらいはつなげるコマと被った方がいい。

2)特に直線の真っ直ぐをできるだけ維持し、さら絞ったりする場合で、背景も前景きれいに後処理なしに合成したい場合はシフトレンズ(バックシフト(=レンズではなくカメラの方を動かす)が使えない、一般の一眼レフカメラ用のアオリレンズやアダプターで、レンズに三脚座がついていない場合、近距離でのパララックス補正がいる場合があります。この対処は、色んな方法があり、以前ここの記事に解説しました)を用いたほうが好ましい。


シフトレンズ(アオリレンズもしくはアオリ機能付きアクセサリー)ではなく、普通の交換レンズとパノラマ雲台、時として手持ちでPhotoshopのPhotomergeなどのパノラマソフトだけで高画質ポートレートを分割撮影から合成する方法

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Hugin無料のパノラマ作成スティッチ(ステッチ)ソフト

シフトレンズ(アオリレンズもしくはアオリ機能付きアクセサリー)ではなく、普通の交換レンズとパノラマ雲台、時として手持ちでPhotoshopのPhotomergeなどのパノラマソフトだけで高画質ポートレートを分割撮影から合成する方法

アオリレンズのシフト機能を使った分割撮影で、中判がなくてもフルサイズデジタルカメラ(やもっと小さいサイズのカメラ)でモデルを分割撮影し、後から合成で一枚にすることでもスーパー高画質の写真は作れることを書いてきましたが。

アオリレンズや、パノラマ雲台とか言った機材がなくとも、人物がいる光景の写真と、人物がいない光景の写真と言った具合に、左右に分割して撮影し後からパノラマソフトとかで合成するだけでも、ぶっちゃけ結構うまくいくケースもあります(本記事後半で解説)。

でも、立っている人物を頭、胴体、足と言った具合に分割して撮影して、それを合成で1枚の写真を仕立てる場合、アオリレンズのシフト機構や、普通のレンズをつけたカメラをパノラマ雲台の載せて撮影する方法のほうが失敗は少ない。

アオリレンズのシフトを使わず、普通のレンズ+パノラマ雲台を使う場合。

パノラマ雲台を使い、プレートなどで視差=Parallaxを起こさない位置にカメラを移動させ、そこを起点にカメラを回転させ分割撮影を行い、後から1枚の写真に合成する方法です。

視差=パララックスを起こさない位置は、ノーダルポイント(Nodalpoint)と呼ばれますが、それの設定方法は、パノラマ雲台と呼ばれるものを使って探します。
以下の記事参照

「 Nodal Ninja3 MkIIを使ってノーダルポイントを見つける~業務向けの高品質な360度パノラマ写真の作り方を紹介【第3回】」
http://www.dronediy.jp/2016/01/nodal-ninja3-mkii360.html

パノラマ雲台ではなく、もう少しかんたんなノーダルポイント設定用のスライダーを用いて、ノーダルポイントを設定する解説は、前の記事でも紹介した

「Lightroom 実践力アップ講座 第38回 Lightroom CCでパノラマを使いこなせ」解説:湯浅立志」

http://shuffle.genkosha.com/software/photoshop_navi/lightroom/8909.html

の後半「合成の手間を省くためにできる撮影時の工夫」に解説が出てます

とはいっても、上に見るように正確なノーダルポイント設定が結構面倒で、きっちり調整したつもりが被写体の距離が違うと設定し直しとか、現場でぶっつけでノーダルポイント確認することも多くなります(遠距離(200メートルくらい)になるほど、適当か、まったくなくてもソフトの進歩で勝手に補正してくれるので大部分のケースでかまわないのだが、近距離でごちゃごちゃしたシーンになればなるほど、ソフトウェアで合成失敗する確率が高くなるので、撮影時にノーダルポイント設定をきちんとスべきケースが多くなり、設定が難しくなる)、忙しい撮影スケジュールだと、ほぼアバウトにノーダルポイントを決めることが多くなります。逆に事前に使うレンズのノーダルポイントがはっきりわかれば、アオリレンズのシフト機能より手っ取り早い場合もありますし、アオリレンズのステッチ(=スティッチ)で分割するやり方とは、出来上がりの合成写真は、背景の圧縮具合が違ってきます。

Creative Ways of Using Stitching (ステッチ合成の創造的なやり方)
12 Mar 2013
http://blog.reallyrightstuff.com/creative-ways-of-using-stitching/

には、モデルを頭から足まで五枚撮影し、合成した例がでてきます。

the Brenizer Method(Brenizer(http://ryanbrenizer.com/)という人が広めたのが呼び名の始まり。原理自体は19世紀から考案されていたが、アナログフィルムの時代は手間がかかりすぎて広くは使われなかった)と呼ばれる手法があります。

パノラマ雲台を応用(近距離になればなるほど手持ちは避けた方がいいが、実際のロケとかでは時間制約から手持ちで行われること多し)して、標準から中望遠レンズの開放あたりの絞りを使って、あたかも超広角の開放絞りでとったのように、しかも背景が望遠の圧縮効果で大きく見えるように見せかけるわけ(広角レンズで撮影した場合背景はもっと小さくなっちゃいます)。

人物以外の風景も大きく取り入れる場合、写真30枚ほどのステッチ分割撮影をノーダルポイントを設定したパノラマ雲台を用いて行い、広角レンズの24mm1.4とかでは絶対出せないボケの世界を演出する技法です。もちろん、中判無しでの高画素写真を作れるメリットもありますが、30枚の分割撮影をモデルが止まってくれている間に行うわけで、プロのモデルでも静止してるのは30秒位。手際よくやるのが必要。


アオリレンズを使う場合でも、同じようなボケではないですが、シフトと同時に逆ティルトをかけることで、広角レンズで絞ったまま、被写体以外をうまくボケさせることは可能です(背景は小さくなりますけど、練習がいる)。

広角アオリレンズ(Canon TS-ECanon 24mm ts-e f/3.5 II、45mm TS-E)で、ティルト機能で意図的にピントの位置をずらし被写体以外はボケるようにした例は下の記事など。
Creating Artistic Portraits Using A Tilt-Shift Lens June 19th 2016 1:00 PM

Creating Artistic Portraits Using A Tilt-Shift Lens

広角ティルトレンズの場合は、圧縮効果がないので、背景がビヨーンと間延びしますね。これはこれでいいのですけど。

また、アオリレンズならではの描写があり、下の画像のように手前のカップルと、後ろに離れた石垣にのみピントを持ってくる写真は、アオリレンズのティルト機能があってこそできる写真ですね。

http://www.slrlounge.com/wp-content/uploads/2016/06/jay-cassario-tilt-shift-4.jpg

(↑直リングでの画像インライン表示は不正利用ではないと日本の裁判所では判例がありますが、ネチケット的にインライン表示は、さけました。Youtubeみたいに向こうでインライン表示拒否設定をユーザーが選択する場合はともかく、そうでない場合は、個別に判断してます。サウザーネタみたいに相手の宣伝になり、向こうの利益にもなる、画像は小さい低画質のものと判断出来れば画像インライン表示することもあります)

 


ただし、Brenizer Methodは、撮影現場での制約から、パノラマ雲台も用いず手持ちで行うことも結構ある。モデルが止まっていられるのはせいぜい30秒ということを考えれば、3~5枚撮影ならともかく、30枚近くの分割をパノラマ雲台で行うのは逆に難しいから。視差=パララックスは被写体との距離が近ければ近いほどシビアになるので、手持ちの場合はモデルからある程度離れたほうがいいといえますね。


できるだけ失敗しない(特にパノラマ雲台を使わず手持ちでやる場合に重要)Brenizer Method(主にポートレートなどの撮影に用いられる)合成パノラマ撮影のコツは、

1)できるだけメイン被写体の前にじゃまになるものを入れない。

2)カメラを若干回転させるので背景のパースが変わりやすいので、背景をぼかして合成ソフトが多少失敗しても、ごまかしやすくしておくのが良く(あるいは単純な白バックなどを用いる)、絞りは開け気味のほうが成功率は高いようです。

3)中望遠から望遠レンズを使う フルサイズだと85mm使う人が結構いますが、失敗を減らすにはフルサイズカメラで100-200ミリくらいの望遠が最適。まあ、宣伝にヨンニッパ使ってる人もいましたがw手持ちの場合、長い望遠レンズを使うほど、視差=パララックス(Parallax)による合成失敗の確率が減る。逆に広角レンズになればなるほど三脚(トノーダルポイント修正がなされたパノラマ雲台)を使う方がいい→手持ちでは広角レンズ利用は距離が近い場合避けた方がいい

4)合成する隣のコマと、50%くらいの部分が重なり合うのが望ましい

5)PhotoshopのPhotomergeなど機能で合成する際、自動は選ばず、Cylindrical(シリンダー、円筒形)を選ぶほうがエラーが少ない(*この点はAUTO=自動の方がいいという人もいますし、フォトショップよりパノラマ専用ソフトのほうが精度が高いし、調整も楽と議論があります。自分の経験ではフォトショップより、パノラマ・ステッチソフトであるPTGUIのほうが精度も高いし、合成間違いをポイント指定で修正する機能など、レイアーをちまちま動かして修正するフォトショップより優れていると思います)

6)絞りは開放に近い絞りを選べ=あまり絞るな=明るい単焦点が望ましい(Brenizer Methodは広大な光景の中のポートレートを意識した場合に有効な撮影法なので、背景が飛ばすのが望ましいからということもありますが、手持ちの場合、どうしても起きやすい視差=パララックス=Parallaxの狂いや合成のちょっとしたエラーが、細かい背景の場合でやすいのをぼかしてごまかせる)ただし、絶対じゃないですので絞っていいいかどうかはケースバイケースで考えましょう。

7)ピントはメインのモデルなどで合わせてから、MFでピントを固定して分割撮影をする。モデルと離れたところから撮影し、もう一度モデルのところまで戻って来た時、手持ちゆえ狂ってないかもう一度ピントを確認。

8)露出は全コマ同じ露出でマニュアル固定。

 


実践方法の解説は

5 Steps to Rock the Brenizer Method. A Post By: Danielle Ness
https://digital-photography-school.com/5-steps-to-rock-the-brenizer-method/

さて、Brenizer Method実際はアオリレンズでもない普通の85mmレンズで、分割撮影して行われることが多いわけで、以下の動画に実例が手短に要領よく解説(引用ではなく、インライン表示です)、

(以下のシリーズは説明がかなり冗長ですね。)

この方法の場合、手持ちで撮影した場合、ミスでかけている部分が出るのは普通で、実際に合成素材撮影がうまくいったかどうかを確認するため、パノラマソフト=かPhotoshopを入れたノートパソコンを現場に持ち込んで、撮影後実際に合成できるかどうか確認できるようにした方がいいでしょう。

他にも手持ちで分割撮影→合成した例です

How to Make a Panoramic Portrait by Casey Cosley
March 13, 2017
http://blog.creativelive.com/creativelive-challenge-panoramic-portrait/

手持ちでさっとやっただけなので、背景の樹木が若干へんになってますが、ボケてる部分なので、目立ちませんし、言われなきゃ気が付きませんね。

 


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Hugin無料のパノラマ作成スティッチ(ステッチ)ソフト

シフトレンズの活用 ステッチ撮影 小型カメラ・低画素カメラで無理のない高画素写真を作る。一眼レフ用のアオリレンズやアダプターだとパララックスの狂いが合成の障害として生じる場合があるけど・・・

現代ではアオリレンズと呼ばれる機能のうち、シフトと呼ばれる、主に広角レンズで発生しやすいビルの上になるほどすぼまったり、下ほどでかくなったり、モデルの足が短足になったりの補正は、アオリ装置で行うと、大掛かりな装置になりやすく、撮影時の手間・モデルとのテンポを考えると、超広角以外はパソコンのソフトのパース補正=アオリ補正とかいう機能で賄うほうが手っ取り早い時代になりました。

ただし、アオリレンズのシフト機能を用いれば、ステッチ撮影(Stitch, スティッチ、スティッチングと呼ばれることが静止画の方では多い)という複数分割撮影した画像から、超高画素の画像を生み出す撮影に役に立つ場合もあり、左側にモデルが居る場合、左にシフトした写真を撮影、その後右側にシフトさせて右側の景観を撮影。その後パノラマ作成ソフトや、PhotoshopのPhotomerge機能などで合成して、中判いらずの高画素写真を作ることもできます。モデルの全身写真でも動きにくい場所を起点として、同じように分割撮影して合成する方法もあります。


ただし、ステッチ撮影自体は、直線等が特に問題にならないなら、手持ちで普通のレンズが付いたカメラを水平・上下に平衡を保ったままに動かしていって、後からパソコンで合成するのでも、パソコンも賢くなっているので、そのあたりをうまく繋いでも、ぶっちゃけ結構使えちゃうので、アオリレンズのシフト機能は必ずしもいらない

レンズの歪曲データーがなくても、合成された写真から、うまく直線を判断して歪曲やパースを補正するソフトまである時代です ←室内で色々家具とかあるとうまくいかない場合がある。

【レビュー】建築写真のデジタルシフト補正に特化したレタッチソフト「ShiftN …

forest.watch.impress.co.jp/docs/review/514917.html

 

ShiftN

てなわけでステッチ撮影はシフトレンズを使ったほうがいい場合もあるのですが、建物のネジ曲がりとか歪曲とか細かいことを気にしない・気にならない光景なら、普通のレンズがついたカメラ自体を動かして撮影する方法もあります。シフトレンズを使った場合、三脚が好ましいという人もいますが、デジタル時代で高感度が平気で使えるので、壁などを支えにして手持ちで済ましても結構うまくいきます。

まあキヤノンの古いデジカメの時代から、デジタルでかんたん手持ちお手軽ステッチ撮影=合成大画像撮影の機能はあり、今でも解説が残っています。

「スティッチって何だろう? 」(←ステッチもスティッチも同じ意味です)
http://web.canon.jp/imaging/SOFTWARE/stitch/camera/what_is_stitch.html

というページで大昔のキヤノンの安物クラスデジカメで、シフトレンズなしにステッチ撮影する方法が解説。

http://web.canon.jp/imaging/SOFTWARE/stitch/camera/satuei.html
には、シフトレンズを使わないでステッチ撮影を行うためのアドバイスとして、
「スティッチのための撮影ヒント ★風景を撮影する場合は、なるべく近くの被写体を入れるのは避けましょう。 ★原稿を撮影する場合は、カメラを原稿面に平行に動かして距離を一定に保つよう撮影しましょう。 」(上記リンク引用)

まあシフトレンスとかを使わないでのステッチ撮影のコツは今も変わりませんね。


厳密に言えば、シフトレンズを用いる、カメラを水平に動かす、パノラマ雲台を用いて、カメラを回転させながら撮影する(カメラごとに動かす、あるいはパノラマ雲台の場合、被写体が200m位離れていればほぼ無視していいし、それ以下でもソフトの改良が進み実用の問題が出にくいことが多い)、場合、どの方法でも「状況によってはパララックス=Parallaxに注意する必要がある」場合もあります。

アオリ操作は本来はレンズを動かさず、カメラ側を傾けたり、上下左右に移動させるものです。シフトレンズを左右や上下にシフト移動した場合、大判カメラ(もしくは大判カメラやそれを模したビュータイプアオリ機構に一眼レフをアダプターで取り付けた場合)と違い、一眼レフ用のアオリレンズはレンズに三脚座がないので(アオリアダプターも一緒)、カメラを三脚につけるため、レンズを動かす形となり、厳密なParallaxに狂いが生じて、特にピントがきっちり来ていない、細かい半分ボケたような被写体で垂直かあるいは近い状態で立っているものがある場合、コンピューターで判断を誤り、合成がうまくいかない場合があります。

こんな場合ですね
http://www.outbackphoto.com/workflow/wf_48/essay.html

これの解決法として、ああおりをシフトさせた場合、プレートなどを使いカメラ本体を逆方向にシフトさせた量と同じに動かすという方法があります。

http://wiki.panotools.org/Flat_stitching_for_tilt-shift_lenses

Workflow Technique #058 Avoiding Parallax while Stitching with Shift Lenses
http://www.outbackphoto.com/workflow/wf_58/essay.html
の中で説明されてます。

パソコンソフト側の合成能力が飛躍的に上がってるので、今では無視しても良いケースが多いのですが、それでもトラブルになる場合の対策としては、

プレートか、カメラを平行に移動できる代用品を、シフトレンズをシフトした方向と逆方向で、同じ長さにカメラごと水平に移動させて撮影してパララックスの狂いからくる合成の狂いを防ぐという原理。。左側に10ミリレンズシフトさせた場合、カメラはプレート上で10ミリ、右側動かしてパララックスを防ぐ手段。

カメラを狂いなく平行に動かす専用品は、三脚+マクロスライダーとか言われるものを応用すれば、左右の移動量の目盛りが付いており、狂いなく左右に被写体に向かって平行を保って動かせます。
プロ向けはRRS – Premium macro focusing rail
http://www.reallyrightstuff.com/B150-B-Macro-focusing-rail

ただしここまで大げさでなくても中国製のちょい品質は劣りますが、それでも安い
SUNWAYFOTO サンウェイフォト SF0251 [MFR-150 マクロフォーカシングレール]←アマゾンやE-bayなどで中国から直接取り寄せればもっと安い。
http://www.yodobashi.com/product/100000001003456859/

もう少し品質は下がり、個体によっては(実用では気が付かないほどかすかに)ひん曲がってたり動作がぎこちない可能性があるますが
NEEWER カメラ用 四方向 マクロフォーカス用 スライダレール/スライダー Canon,Nikon,Sonyなどのカメラに対応 【並行輸入品】購入前無名メーカーのものは移動量の目盛りがついているものを選びましょう。

あるいは三脚の雲台のクランプとカメラ側の接続をアルカスイス式にするという方法

SUNWAYFOTO クイックリリースクランプ Manfrotto / アルカスイス互換 MAC-14

など目盛りがついているので、プレートの付いたカメラを移動させる方法もありますね。

ただしいつも必要なわけではないので、どんな背景や風景だとParallaxの狂いが合成でじゃまになるかは(だいたい、まっすぐかそれに近い状態で、縦方向に立っている細かい被写体)、経験で判断することになります。なんならソフトの処理で消しちゃってもいいわけだし。

もう一つは、
レンズ本体に専用三脚座を増設してそこを起点として(カメラの方を動かすという感じで)シフトを行い、一眼レフでのParallaxの狂いを回避する方法

Canon TSE Tripod Collar – HCam & Hartblei
http://www.hartblei.de/en/canon-tse-collar.htm

Hartblei の各社対応(ニコン・キヤノン・ペンタックスなど)互換のアオリレンズの一部は、バックシフトやティルトに対応した三脚座が最初からついている高性能仕立て。もともとは旧ソ連のウクライナの製品でしたが、構造のパテントが譲渡されてドイツに販売ごと移管され、高くなった分品質は上がりました。ドイツから直接注文のみ。でも、実用には重い・高いですよ。

Hartblei 4/40 IF TS Superrotator

http://www.hartblei.de/en/sr40if.htm

HARTBLEI Digital 45mm Super-Rotator Tilt Shift Lens Small Format

http://www.hartbleilens.com/product_info.php?products_id=2

中判カメラ用(PENTAX645、67,ハッセルブラッドVマウント、マミヤ中判645レンズなど)のレンズをアダプターで使う場合、ソニー機やミラーレスであれば、中判レンズ三脚座付きのニコン用マウントアダプター(別にEOSのEFマウントでもいいけど)+キポンなどのニコン・ソニーEマウント用(もしくはキヤノン。フジミラーレス)ティルトシフトマウントアダプターと言う組み合わせでも実現できますね。

更にかんたんなのは (合成結合部分に垂直に立っている草のように細かい被写体を入れない。垂直側に目立つ被写体がない部分を合成部分に選ぶ)
http://www.outbackphoto.com/workflow/wf_48/essay.html
このケースでは下の、たてに並ぶ細かい草原や、フェンスで微妙なParallaxの狂いが生じて、ピントが合っていないこともあり合成がうまく行かなかったので、上下に分割、草原やフェンスの部分は下、建物から上を上として分割撮影するとパララックスParallaxの狂い目立ちにくく、合成ソフトも遥かに簡単に合成してくれますし、万が一ちょい変な部分があっても、修正も楽。

その他のトラブル回避のコツは、被写体より近い位置で、目立つのものを、ステッチ分割撮影の合成部分に入れないということですかね。

おまけでさらには

細かいものがボケているほどパララックスの狂いが、パソコンの判断を狂わせ合成を邪魔するので、左右にシフトして合成する場合、下側にレンズを同時にティルトさせて、ピントが確実にあっている面積を増やすということをやってる人もいます。これもかんたんな実用手法でうまくいくという人がいます。


とはいうものの

実際のところパララックスの狂いは、現在コンピューターのソフトが進歩して、どんどんうまく合成してくれるので、上に書いたような懸念は、特定の条件以外は、特に対策が必要がないとする人達も増えています。なんせ今ではパソコンの進歩で、アオリレンズすら使わないで普通のレンズで建築物分割撮影してステッチする人もいて、結構きれいに仕上がるんでから。

”Stitching with Tilt Shift Lenses to Create High Resolution Images”March 7, 2011 by Stephen
http://bayimages.net/blog/stitching-with-tilt-shift-lenses-to-create-high-resolution-images/

という記事の中で(以下引用)
Note that technically to avoid all parallax errors you should keep the lens fixed and move the back of the camera. ・・・ However, I’ve found this to be unneccessary as the software for compositing CS5 photomerge has never had any problems with the very small amount of parallax error introduced (even when there are close objects)”気をつけることはだね、技術的には、パララックスの狂い回避には、レンズを固定したまま、後ろ側についてるカメラを動かすべきなんだ。・・・でもね、Photoshop CS5のPhotomerge機能で、ごく僅かなParallaxの狂いが(近距離の被写体でも)でトラブルになったこともないし、いちいちパララックス補正みたいなことは必要とはいえないよ。

ということなのです。まあ、かなり近距離のマクロ撮影、ブツ撮り専門の人とかで、パララックスの狂いでシビアな条件が出る可能性がある人だと、こうしたパララックスの狂いで、たまにトラブルに成るときは、この記事に書いたようにカメラ側は、レンズをシフトさせた方向と逆に動かすということを覚えておくといいでしょう。低価格ストックフォトでステッチ撮影までは、イランとは思いますけどね。ここまで今いるのは撮り下ろしの高級カタログ撮影くらいかな?

ソフトごとに結構得意不得意があるので、フォトショップ以外のパノラマソフトなども別の記事で紹介する予定です。


アオリレンズ その2 ティルト機能編 弘法は筆を選ばず レンズベビーの活用 レタッチソフト機能による代用 (おまけの応用)シフト機能を応用して中判いらずの超高画質撮影

アオリレンズ その2 ティルト機能編 レンズの光軸を動かす

アオリレンズ その一 シフト機能編

パララックス補正はソフト側の進歩でいらないという人も増えましたが、ソフトごとの優劣もあるので検証は必要。

下の記事ではPhotoshopとLightrommという、同じアドビのソフトでも能力の差があることを指摘しています。記事内の「合成の手間を省くためにできる撮影時の工夫」の項目参照。

*この記事、アオリ撮影は、本来は大判カメラやビューカメラに見られるレンズを動かすのではなく、カメラ側(受光部分)を動かすもので、一眼レフのようなレンズを動かすアオリは、変則的な使い方という説明がないので、多くの人が視差=パララックス補正を忘れちゃうケースが出てくる。この記事で視差補正で紹介してるのはアオリレンズのシフトのケースではなく、カメラを回転させて撮影するパノラマ撮影でのパララックス=視差補正のやり方。プレート使ってますね。

Lightroom 実践力アップ講座 第38回 Lightroom CCでパノラマを使いこなせ」

解説:湯浅立志

http://shuffle.genkosha.com/software/photoshop_navi/lightroom/8909.html

手持ちで結構できちゃうというぶっちゃけた話や、HDRを使う方法など軽く読むと参考になる。