Cosina(コシナ)1980年頃の発売らしい
1982年 MF 100-500mm F5.6-8 MC MACRO コシナズームMCマクロ100 –500mmF5 .6 –8 – 10群15枚 海外ではSuper Cosinaの名前がついていた模様
67mmフィルタ-だったらしくコンパクト
コシナは今と異なり、主にカメラメーカー各社用の互換の安レンズを売る会社だったので、定価だと13万円くらいしたらしいですが、6割引きとかが普通で、販売末期の在庫処分の頃には3万円か4万円で新品が買えたらしい
レンズデーター
http://www.photodo.com/lens/Cosina-100500mm-f5680-855
日本国外では、VivitarブランドやAdmiralのブランドでも販売されていました。コシナブランドのものは現存しているのは少ないようですが、Vivitarブランドのものは、かなり売れたのか、今でも残存コピーを所有する人が、以下レビューを出していますが、色収差が目立たないよう、ある程度絞るなど、きちんと使えば、現在でもかなりびっくりの描写力の模様です
Admiral ブランドでの製品情報(中身はコシナと一緒)
http://allphotolenses.com/lenses/item/c_4605.html
Vivitar ブランドでの製品データー
Vivitar Series 1 100-500mm F/5.6-8 VMC Macro – Lens DB
Review: Vivitar Series 1 100mm-500mm Lens
http://capturecrowncountry.com/capture/2017/10/15/review-vivitar-series-1-100mm-500mm-lens
以下では、【実売価格は】低価格+特殊光学レンズが使われていない40年前の当時は二流扱いのコシナの超望遠ズームであったにもかかわらず、500mmではびっくりの写りと評されています
https://www.pentaxforums.com/userreviews/vivitar-series-1-100-500mm-f5-6-8.html
現状中古で49ドルほどで売られているこのレンズですが、試しに買った下の人は、撮影した後、画像編集ソフトで色収差、コントラスト、シャープネスなど補正すると、今売られている安い反射望遠式のミラーレンズよリいいとまで評価
$49 Vivitar series 1, 100-500mm
https://www.dpreview.com/forums/post/57033255
下の人も、どうやら、撮影後色々色収差の補正などを編集ソフトで行っている模様ですが、それでも40年前に格安で売られていたレンズとは信じがたい写り、
Cosina (Super Cosina) 100-500mm f/5.6-8 MC MACRO
https://www.mu-43.com/threads/cosina-super-cosina-100-500mm-f-5-6-8-mc-macro.77661/
5000円以下で買えるなら余興にはありかも?
忘れていましたが日本の小堀製作所も、一時期自社ブランドでテフノン(Tefnon)ブランドの各社一眼レフ用レンズを作って販売していました
キヤノンのレンズの下請け製造をやっていた時期があり、そのついでに自社ブランドのレンズも出そうということだったらしいですから、キヤノンの廉価レンズの設計とかも請け負っていた時期があったのかな?
TEFNON TELEPHOTO ZOOM 120-600mm F5.6-8
海外ではビビター(Vivitar)が自社ブランドで売っていた
最短撮影距離 3.9m
11群15枚レンズ構成 結構すごいね
絞りバネ8枚
フィルターサイズ82mm
重さ2150g
https://www.pentaxforums.com/userreviews/vivitar-120-600mm-f-5-6-8-zoom-lens.html
画像編集ソフトで色収差補正やらシャープ加工すると、そこそこ見れる写真にはなるようですが、この時代のズームレンズですから、ボケがなんか不思議な感じ
*https://www.flickr.com/photos/foetos/51173513968
でも二線ボケはしてないので、この時代の設計製造ならすごいのかも
*https://www.flickr.com/photos/foetos/49348459182/
でもやっぱり、ひねくれたボケの感じ
*https://www.flickr.com/photos/foetos/30813946557/
おなじみSoligorブランドでも同じものがあった
Soligor 120-600mm f5.6-8
いつ頃生産が始まったかは不明ですが、アメリカの写真雑誌、Popular Photography 1982年9月号の135ページの広告に
Vivitar 120-600mm F5.6-8が新製品、値段は電話と書いてあるので、TefononやSoligorブランドの販売もこの前後だったのかな?
Popular Photography 1982 September から引用
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Sigma (シグマ)
SIGMA 1986年 SIGMA APO ZOOMτ 100-500mm F5.6-8
シグマ・アポズームオメガ350~1200mmF11 Sigma Apozoom Omega 350-1200 mm,F11.(1985年)
「第十話|超望遠レンズについて語る ~後編・超音波モーター、ズーム、そしてミラーレス~」シグマ 大曽根、語る 第10回
https://www.sigma-sein.com/jp/ohsone/ultratelephotolenses_3/
「第九話|超望遠レンズについて語る ~中編・特殊低分散ガラスとオートフォーカスの時代~」シグマ 大曽根、語る 第9回
https://www.sigma-sein.com/jp/ohsone/ultratelephotolenses_2/
Sigma Omega 350-1200mm APO f/11 Launched 1985 英国シグマ
https://www.sigma-imaging-uk.com/sigma-omega-350-1200mm-apo-f-11-launched-1985/
ただ、受注生産で殆ど売れなかったのが、特に100-500は現在持っている人の情報は見つからず
トキナー(Tokina)も、1986年に、
Tokina AT-X SD 150-500mm f5.6
https://tokinalens.com/product/at_x_150/#specifications
を発売します
こちらはシグマと違い、やや多めの数が売れたらしく(20世紀は、今とことなり、ブランドとしてはトキナーが高級互換レンズメーカーで、シグマはまだ2流あつかい)日本でも、残っている個体がそこそこあるようです
当時の定価で20万円もして、高価かつ加工が難しかった特殊低分散ガラス(トキナーはSDガラスと呼ぶ)を二枚も使ったものなので、いま格安で中古を手に入れると、36年前のレンズでもここまでやるのかという評価が多いレンズです
VIDEO
Recommended film camera collection Tokina AT-X SD 150-500mm F5.6 MF Lens for Nikon From Japan
Tokina 150-500mm f/5.6
AT-X SD (1986-2000) Kenrockwell
https://www.kenrockwell.com/tokina/150-500mm.htm
MF専用レンズなので、500ミリのレンズをMFで扱える人は少なく、当時はこの種の超望遠ズームを買う人は少なかった。10年間で米国では1000本しか売れず、売れた年でも、毎月10本くらいが売れただけということ。売れないので、米国の大手カメラ店では1000ドルにまで値下げになっていた
超望遠レンズとしての歪曲収差の少なさは特筆モノであるということ *歪曲収差は糸巻きで、150mmで-1%, 500mmで-1.2%、それ以外の焦点距離では-0.5%で、現在の似たようなズームレンズと比べてもあっぱれどころか大部分に勝っている(トキナーの自社設計レンズの特徴ですね)
周辺減光もこの種の望遠レンズとして非常に少ない(トキナーの自社設計レンズの特徴ですね)
ボケは普通
フィルターは外付けの95mmと、レンズ内蔵式ドロップイン式の35.5mmの双方が選べる(今の最新レンズこういうのないよねw)
最近は、AF対応のシグマ150-500mm タムロンの旧型150-600mmが安値で中古で出回っているので、MFの古いフィルムカメラで使いたいという人以外は特に買う理由もないですね
VIDEO
【2024年の40年前に登場!】トキナーAT-X 150(動画No.1951)
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タムロン(Tamron)
タムロンが最初に作った500ミリカバーの超望遠ズームは、なんと1969年
200-500mm F/6.9
https://www.tamron.co.jp/data/old-lens/lm200-500.htm
データ
売れなかったらしく、1973年には生産終了 たまに中古が出ても数千円くらいらしい
そして
1979年投入の 交換マウント式の
200-500mm F/6.9 (09A)
https://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/06a.htm
でしたがこれも殆ど売れなかったらしく
1982年に同じく交換マウント(アダプトール2)式で新しい以下のレンズ投入となります
SP 200-500mm F/5.6 (31A)
https://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/31a.htm
http://www.adaptall-2.com/lenses/31A.html
Tokinaと同じく後部ドロップインフィルターも使え
低分散レンズ(UD)は使われなかったが、色収差補正に優れていたものの
あまり売れなかった模様 現在の中古でもトキナー150-500mmのほうが人気らしい
2004年に低価格な
SP AF200-500mmF/5-6.3 Di LD [IF] (Model A08)
https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/a08/index.html
が発売され、当初実売は10万ほどだったが、生産末期頃になると、実売価格がかなり安く中古も安かったことから、値段の割に結構頑張れると一部の人は評価していた
【伊達淳一のレンズが欲しいッ!】タムロン SP AF 200-500mm F5-6.3 Di LD IF
https://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens/2007/09/04/6918.html
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今はもう使われていないキヤノンFDマウント用のレンズ
キヤノンは、超望遠単焦点レンズに蛍石を採用するなど先進性はありましたが、超望遠ズームレンズの開発と販売では、ニコンどころか、タムロンにも遅れを取っていました。が、ようやくニューFDシリーズで、超望遠ズームを投入します
New FD150-600mm F5.6L 1982年
https://global.canon/ja/c-museum/product/nfd258.html
VIDEO
Unboxing a Rare Vintage Supertelephoto Lens! | Canon FD 150-600mm F5.6L
定価86万 今、中古で手に入るにしろ馬鹿高値でしょうから(現在中古ででると25万円前後らしい)、昔のレンズで遊んでみたいとかいう目的で買うのは、全く勧められませんね このクラス、新品でも30万円の新型レンズ買うのがいい
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ニコン(Nikon)ニコンは報道のニコンと呼ばれていたことから、超望遠ズームレンズの開発と販売では、20世紀中頃は大きくリードしていました
ニコンは一眼レフ用の超望遠レンズのパイオニアで、1961年には
オートニッコールテレフォトズーム200-600mm F9.5-10.5= Auto NIKKOR Telephoto-Zoom 200~600mm F9.5-10.5(当時は、Auto Nikkor Telephoto-Zoom 20-60cm F9.5-10.5と表記)7群13枚
https://www.cameranonaniwa.co.jp/blogs/2220543024/
を登場させて(↑のカメラのナニワは1963年登場としてるが、正確には1961年らしい 試作機として他に、Auto Nikkor Telephoto-Zoom 100-600mm f/5.6 というのがあったとニコン博物館にある)、業界トップを走っており、
タムロンが類似レンズを1969年に出すと、
1971年、ニコンは12群19枚と、光学系を一新した、超望遠ズームレンズを投入します
Zoom Nikkor Auto 200-600mm F9.5
「ニッコール千一夜 第四夜 Zoom-NIKKOR Auto 43-86mm F3.5」ニコン
https://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0004/index.html
MF Nikkor-Zoom 200-600mm lenses – Part I/2
https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/180600mmED.htm
MF Nikkor-Zoom 200-600mm lenses – Part 2/2 Ai Zoom-Nikkor 200-600mm f/9.5
https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/200600mm1.htm
基本設計が優秀だったのか、
1976年のNew Zoom Nikkor 200-600mm F9.5、1982年のAi Zoom Nikkor 200-600mm F9.5Sも、コーティング改良のみで、光学系はほぼ一緒の12群19枚の構成だった模様
ただしニコンは、プロ向けには、受注生産のみの高級版、Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 ED も、ほぼ同時に
投入し、
後にAI-S化された
Ai-S Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 ED
も投入されます
Manual Focus Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 ED
https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/180600mmED.htm
こちらのほうが特殊低分散ガラス(ニコンはEDと呼ぶ)を利用し、当時の望遠ズームで最短撮影距離2.5mを達成など、高性能でしたが、価格が200-600mmの三倍以上(当時で65万円前後ですから、今の物価なら?)ということもあり、アマチュアには縁のない代物でした。**シグマが開発日記で明らかにしていますが、シグマ、タムロン、トキナーなどの小規模なレンズ会社が、大型望遠レンズに使える特殊低分散ガラスの加工技術を確立するのは、光学ガラスメーカーなどとの協力で、10年以上先の1980年になってようやくな技術段階だったので、1970年代にはそうした特殊光学レンズの製造を自社で行い、加工技術を確立した特殊低分散ガラスを組み込んだニコンの超望遠の前には、まだまだ歯が立たなかった訳です。
今中古で買うかといえば、それはないですね