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カテゴリー: 捨て値で売られている、古いフィルム時代のAFレンズの実力

2004年、実売4万円台後半で買えたフルサイズ用大口径標準ズームSigma 24-70mm F2.8 EX DG MACROの性能とは【海外レビュー動画 2004年のシグマレンズの実力】

まあ、クラシックレンズと言うほど古くはないのですけど、

24-70mm F2.8, 35-105mm F2.8とか言う、標準ズームレンズの大口径レンズは、性能向上が遅れていたので、特に安く出すことを第一目標にしていたシグマのズームレンズは、かなり性能が悪かった

とは言っても、下の検証動画にあるよう、中心部はこの時代の激安大口径標準ズームも、結構ばかにするものでもなかったのですが、

このレンズ、シグマの過去レンズ紹介にも出なくなっていますが、

Sigma 24-70mm f/2.8 EX DG Macro : Specifications and Opinions, Juzaphoto

*https://www.juzaphoto.com/recensione.php?l=en&t=sigma_24-70macro

最短撮影距離40cm

最大撮影倍率0.26x

超音波モーター非採用

フィルター82mm

715g

とあります

「シグマ、24/28ミリからの大口径ズームレンズ2機種とマクロフラッシュを発売」

2004年09月10日 20時01分 公開 ITmediaは

https://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0409/10/news074.html

当時は実売で4万円後半くらいで売られていたので、設計上の技術云々より、製造コスト的にもそんなに金をかけられなかったこともあり、性能には当然妥協があるレンズです。シグマがカタログの数字だけは良い、中身はそれなりの製品で稼いでいた頃の製品で、カメラメーカーが自社で格安レンズを充実し、シグマの安値戦略がうまく行かなくなり、多少高くても性能にこだわり始めた2014年位以降の製品とは異なります。やすかろう、シグマはそれなりでしょうの時代の性能

英国のChristopher Frostさんがこの古いレンズを引っ張り出してテスト動画 *キヤノンEFマウント用で、キヤノンの一眼レフでの使用テストなので、ソニー、ニコン、ペンタックス用でそれらのカメラでは、AF精度などの性能が異なることがあり得る

Sigma 24-70mm f/2.8 EX DG Macro lens review with samples (Full-frame & APS-C)

動画2:25 AF-MFの切り替えは二段階 レンズのスィッチを切り替え、ピントリングを引っ張り出すか、戻すかの2回作業がいる(EFマウントでの話なので、Fマウントとかなら違うかも)

動画2:50 AFのモーター音は、ご覧のようにけたたましい

動画3:00 AFの正確性はひどいもの 半分ピントを外すし、70mmではライブビューモードでAFができない

動画3:37 2000万画素機のキヤノン一眼レフ 6Dでテストチャート撮影 *この時代のシグマレンズは、キヤノンのカメラ内レンズ補正機能に未対応

24mmの中心は開放からとてもシャープだ でも周辺はすごくソフトだね F11まで絞ると周辺は実用的な画質になる

40mmの中心開放絞りは、とてもシャープで、周辺は24mm時よりかなりいい普通クラス F4でまあシャープになり、F8までは画質が向上する

70mm の中心はややソフトな開放 周辺は再び落ち込む F8まで絞ると周辺もまあシャープになる カメラ内での補正がきかないのに、色収差の色ズレやパープルフリンジがでてないのは結構すごいですね

コントラストは低い(この時代のシグマレンズはそういう感じに統一されていた)が、中心部は結構シャープ、結構すごい(*設計年代考えればね) 周辺は絞ればOKレベルになる

F8~F11で使うなら良い画質が得られるね

いつもは大差がないので、この人のAPS-Cカメラでのチャートテストは紹介していませんが、このレンズは、APS-Cサイズカメラでは猛烈に性能が落ちることを紹介しているので以下

動画5:00 2400万画素のCANON EOS M3でのチャートテスト カメラ内部のレンズ補正機能はこのレンズは効かない

24mm F2.8開放はソフトで霧がかかったような中心部 コントラストも貧弱 周辺はもっとソフトになるし倍率色収差も目立つ F4に絞ると中心はきっちりしてきて、周辺もやや改善 ただしF4以上に絞ってもそれ以上の画質改善はない

40mm は中心部は絞り開放から良好 周辺はソフト 周辺はF5.6まで絞っていくと向上するが、せいぜいこれくらいだと感心しない口調

70mmはF2.8開放の中心はすごくソフト、周辺はもっとソフト、中心はF5.6まで絞るとようやくしゃっきり、周辺はまだソフト それ以上絞っても改善はない

APS-Cカメラで使ったレンズで、こんな画質がソフトなレンズは初めてだ としています APS-Cサイズで使うとここまで極端に画質が劣化するレンズも珍しい

動画6:40 歪曲収差と周辺減光 24ミリの樽型収差は、(この種の大口径標準ズームとして)すごく悪いわけじゃない 周辺減光はF5.6まで絞っても目立つ

28ミリにすると、歪曲がかなり少なくなり、70ミリになると糸巻き収差になる 周辺減光はF5.6まで絞っても目立つ

動画7:24 このレンズは実際は38CMまで近寄れるが、70mm F2.8では非常にソフトだよ F4に絞っても変わらない(その後の記載がないということは、それ以上しぼっても画質大差がない) マクロの名前をつけているのにこれでは

動画7:38 逆光性能 このレンズの黒い点(弱点)、ものすごいフレアが画面いっぱいに 望遠側ではさらに悪化

動画8:09 ボケに関しては時折?だけと、すごくいいボケを出すことが多い

このレンズは、このレンズが作られた時代のシグマレンズのひどい評判を物語るようなレンズ

このレンズでの撮影は楽しいとはまったくなかった、全力で避けるレンズだよ

2004年であれば、実売で新品4万円後半の値段であれば、時代的にはありだったかもしれませんが、予算的に中古の古いレンズということを今考えると、このレンズより良いレンズはいくらでもあるので、当方も勧めません。

特にFrostさんが、APS-Cカメラに付けたときのレンズ性能の劣化ぶりは凄まじいので、ただで貰えたとかでないと、いくら安くても購入して使う気が起きませんね。

1992年に発売された大口径標準ズームTamron SP AF 35-105mm F/2.8 65D 【海外レビュー動画 交換レンズ オールドAFレンズの旅】

タムロンが1992年に発売した

SP AF 35-105mm F/2.8 65D

https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/65d.htm

は発売後二年で生産完了した、まあ売れなかったズームレンズ

当時はズームレンズの最短撮影距離性能が長く、このレンズも1mと、今では考えられない普段使いには不便なズームでした

ニコンのFマウント、キヤノンEFマウント、ミノルタAマウントが用意されていました

いつもの英国のChristopher Frostさんの検証動画

Weird lens reviews: Tamron SP 35-105mm f/2.8 AF (1992-1994)

動画3:07 からこの時代のタムロンのEFマウント用AFレンズのモーター音は今からは信じられないほどけたたましかったことが見れます

動画4:15 からキヤノンの一眼レフEOS 6D2000万画素でのテストチャート実験 この時代のカメラとレンズなのでカメラ内レンズ収差補正は効かない

35mm 60mmは中心は開放F2.8でもまあシャープと言えるくらいではあるが、周辺が溶けたように写り、やっぱりこの時代のズームレンズなりの性能、ただ、F8-F11まで絞ると、周辺も結構見れるようになりますね

105mmは開放F2.8では中心もモヤッとした写り、中心はF5.6まで絞ると結構シャープになり、周辺もF8くらいで許せるくらいにはなってますね。

ただ、この時代の設計なのに、色収差の色にじみがかなり少ないのは、この時代1992年の設計としてはびっくりでスね

動画5:53 から、周辺減光と歪曲収差ですが、電子レンズ補正が使えなかったフィルム全盛の時代のレンズなので、35mmと50mmでは、ズームレンズとしては非常に歪曲収差が抑えられています。105mmではやや強い糸巻収差が出ますが、むしろ今の似たようなズームレンズよりこの項目性能がいいかも

動画6:42 から105mmにズームして、このレンズの最短撮影距離1mで開放F2.8で撮影すると、彼がテストしたレンズの中で最悪というくらい、霧の中の世界になっています F5.6まで絞るとシャープになる

動画7:20 ボケはそこそこスムーズだが、荒れることもある まあ、この時代のズームにしては頑張った方ではw

F5.6以上に絞れば普通に使えるけど、推奨はしないねということです

まあ、当方も、誰かにもらえたとかない限り使う気はないですね

ただ、このレンズに比べれば、現在製造されてる中でだめズームと呼ばれるどのズームレンズも、遥かに高性能とは言えるでしょう

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このレンズは、タムロンが1991年に発売したマウント交換式のMFレンズ

Tamron SP 35-105mm F/2.8 Aspherical (65A)と光学系は同じと言われます

https://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/65a.htm

上のタムロンの記録では1994年に早々生産完了なので、AFレンズと同様、売れなかったんでしょう

20世紀後半に発売された、初期の500mm前後の焦点距離をカバーする超望遠ズームレンズ【20世紀写真用交換レンズデータ博物館】

Cosina(コシナ)1980年頃の発売らしい

1982年 MF 100-500mm F5.6-8 MC MACRO コシナズームMCマクロ100500mmF5.68 – 10群15枚 海外ではSuper Cosinaの名前がついていた模様

67mmフィルタ-だったらしくコンパクト

コシナは今と異なり、主にカメラメーカー各社用の互換の安レンズを売る会社だったので、定価だと13万円くらいしたらしいですが、6割引きとかが普通で、販売末期の在庫処分の頃には3万円か4万円で新品が買えたらしい

レンズデーター

http://www.photodo.com/lens/Cosina-100500mm-f5680-855

日本国外では、VivitarブランドやAdmiralのブランドでも販売されていました。コシナブランドのものは現存しているのは少ないようですが、Vivitarブランドのものは、かなり売れたのか、今でも残存コピーを所有する人が、以下レビューを出していますが、色収差が目立たないよう、ある程度絞るなど、きちんと使えば、現在でもかなりびっくりの描写力の模様です

Admiral ブランドでの製品情報(中身はコシナと一緒)

http://allphotolenses.com/lenses/item/c_4605.html

Vivitar ブランドでの製品データー

Vivitar Series 1 100-500mm F/5.6-8 VMC Macro – Lens DB

Review: Vivitar Series 1 100mm-500mm Lens

http://capturecrowncountry.com/capture/2017/10/15/review-vivitar-series-1-100mm-500mm-lens

以下では、【実売価格は】低価格+特殊光学レンズが使われていない40年前の当時は二流扱いのコシナの超望遠ズームであったにもかかわらず、500mmではびっくりの写りと評されています

https://www.pentaxforums.com/userreviews/vivitar-series-1-100-500mm-f5-6-8.html

現状中古で49ドルほどで売られているこのレンズですが、試しに買った下の人は、撮影した後、画像編集ソフトで色収差、コントラスト、シャープネスなど補正すると、今売られている安い反射望遠式のミラーレンズよリいいとまで評価

$49 Vivitar series 1, 100-500mm

https://www.dpreview.com/forums/post/57033255

下の人も、どうやら、撮影後色々色収差の補正などを編集ソフトで行っている模様ですが、それでも40年前に格安で売られていたレンズとは信じがたい写り、

Cosina (Super Cosina) 100-500mm f/5.6-8 MC MACRO

https://www.mu-43.com/threads/cosina-super-cosina-100-500mm-f-5-6-8-mc-macro.77661/

5000円以下で買えるなら余興にはありかも?


忘れていましたが日本の小堀製作所も、一時期自社ブランドでテフノン(Tefnon)ブランドの各社一眼レフ用レンズを作って販売していました

キヤノンのレンズの下請け製造をやっていた時期があり、そのついでに自社ブランドのレンズも出そうということだったらしいですから、キヤノンの廉価レンズの設計とかも請け負っていた時期があったのかな?

TEFNON TELEPHOTO ZOOM 120-600mm F5.6-8

海外ではビビター(Vivitar)が自社ブランドで売っていた

最短撮影距離 3.9m

11群15枚レンズ構成 結構すごいね

絞りバネ8枚

フィルターサイズ82mm

重さ2150g

https://www.pentaxforums.com/userreviews/vivitar-120-600mm-f-5-6-8-zoom-lens.html

画像編集ソフトで色収差補正やらシャープ加工すると、そこそこ見れる写真にはなるようですが、この時代のズームレンズですから、ボケがなんか不思議な感じ

*https://www.flickr.com/photos/foetos/51173513968

でも二線ボケはしてないので、この時代の設計製造ならすごいのかも

https://www.flickr.com/photos/foetos/49348459182/

でもやっぱり、ひねくれたボケの感じ

https://www.flickr.com/photos/foetos/30813946557/

おなじみSoligorブランドでも同じものがあった

Soligor 120-600mm f5.6-8

いつ頃生産が始まったかは不明ですが、アメリカの写真雑誌、Popular Photography 1982年9月号の135ページの広告に

Vivitar 120-600mm F5.6-8が新製品、値段は電話と書いてあるので、TefononやSoligorブランドの販売もこの前後だったのかな?

Popular Photography 1982 September から引用

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Sigma (シグマ)

SIGMA 1986年 SIGMA APO ZOOMτ 100-500mm F5.6-8

シグマ・アポズームオメガ350~1200mmF11 Sigma Apozoom Omega 350-1200 mm,F11.(1985年)

「第十話|超望遠レンズについて語る
~後編・超音波モーター、ズーム、そしてミラーレス~」シグマ 大曽根、語る 第10回

https://www.sigma-sein.com/jp/ohsone/ultratelephotolenses_3/

「第九話|超望遠レンズについて語る
~中編・特殊低分散ガラスとオートフォーカスの時代~」シグマ 大曽根、語る 第9回

https://www.sigma-sein.com/jp/ohsone/ultratelephotolenses_2/

Sigma Omega 350-1200mm APO f/11 Launched 1985 英国シグマ

https://www.sigma-imaging-uk.com/sigma-omega-350-1200mm-apo-f-11-launched-1985/

ただ、受注生産で殆ど売れなかったのが、特に100-500は現在持っている人の情報は見つからず


トキナー(Tokina)も、1986年に、

Tokina AT-X SD 150-500mm f5.6

https://tokinalens.com/product/at_x_150/#specifications

を発売します

こちらはシグマと違い、やや多めの数が売れたらしく(20世紀は、今とことなり、ブランドとしてはトキナーが高級互換レンズメーカーで、シグマはまだ2流あつかい)日本でも、残っている個体がそこそこあるようです

当時の定価で20万円もして、高価かつ加工が難しかった特殊低分散ガラス(トキナーはSDガラスと呼ぶ)を二枚も使ったものなので、いま格安で中古を手に入れると、36年前のレンズでもここまでやるのかという評価が多いレンズです

Recommended film camera collection Tokina AT-X SD 150-500mm F5.6 MF Lens for Nikon From Japan

Tokina 150-500mm f/5.6

AT-X SD (1986-2000) Kenrockwell

https://www.kenrockwell.com/tokina/150-500mm.htm

MF専用レンズなので、500ミリのレンズをMFで扱える人は少なく、当時はこの種の超望遠ズームを買う人は少なかった。10年間で米国では1000本しか売れず、売れた年でも、毎月10本くらいが売れただけということ。売れないので、米国の大手カメラ店では1000ドルにまで値下げになっていた

超望遠レンズとしての歪曲収差の少なさは特筆モノであるということ *歪曲収差は糸巻きで、150mmで-1%, 500mmで-1.2%、それ以外の焦点距離では-0.5%で、現在の似たようなズームレンズと比べてもあっぱれどころか大部分に勝っている(トキナーの自社設計レンズの特徴ですね)

周辺減光もこの種の望遠レンズとして非常に少ない(トキナーの自社設計レンズの特徴ですね)

ボケは普通

フィルターは外付けの95mmと、レンズ内蔵式ドロップイン式の35.5mmの双方が選べる(今の最新レンズこういうのないよねw)

最近は、AF対応のシグマ150-500mm タムロンの旧型150-600mmが安値で中古で出回っているので、MFの古いフィルムカメラで使いたいという人以外は特に買う理由もないですね

【2024年の40年前に登場!】トキナーAT-X 150(動画No.1951)

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タムロン(Tamron)

タムロンが最初に作った500ミリカバーの超望遠ズームは、なんと1969年

200-500mm F/6.9

https://www.tamron.co.jp/data/old-lens/lm200-500.htm

データ

売れなかったらしく、1973年には生産終了 たまに中古が出ても数千円くらいらしい

そして

1979年投入の交換マウント式の

200-500mm F/6.9 (09A)

https://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/06a.htm

でしたがこれも殆ど売れなかったらしく

1982年に同じく交換マウント(アダプトール2)式で新しい以下のレンズ投入となります

SP 200-500mm F/5.6 (31A)

https://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/31a.htm

http://www.adaptall-2.com/lenses/31A.html

Tokinaと同じく後部ドロップインフィルターも使え

低分散レンズ(UD)は使われなかったが、色収差補正に優れていたものの

あまり売れなかった模様 現在の中古でもトキナー150-500mmのほうが人気らしい

2004年に低価格な

SP AF200-500mmF/5-6.3 Di LD [IF] (Model A08)

https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/a08/index.html

が発売され、当初実売は10万ほどだったが、生産末期頃になると、実売価格がかなり安く中古も安かったことから、値段の割に結構頑張れると一部の人は評価していた

【伊達淳一のレンズが欲しいッ!】タムロン SP AF 200-500mm F5-6.3 Di LD IF

https://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens/2007/09/04/6918.html

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今はもう使われていないキヤノンFDマウント用のレンズ

キヤノンは、超望遠単焦点レンズに蛍石を採用するなど先進性はありましたが、超望遠ズームレンズの開発と販売では、ニコンどころか、タムロンにも遅れを取っていました。が、ようやくニューFDシリーズで、超望遠ズームを投入します

New FD150-600mm F5.6L 1982年

https://global.canon/ja/c-museum/product/nfd258.html

Unboxing a Rare Vintage Supertelephoto Lens! | Canon FD 150-600mm F5.6L

定価86万 今、中古で手に入るにしろ馬鹿高値でしょうから(現在中古ででると25万円前後らしい)、昔のレンズで遊んでみたいとかいう目的で買うのは、全く勧められませんね このクラス、新品でも30万円の新型レンズ買うのがいい

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ニコン(Nikon)ニコンは報道のニコンと呼ばれていたことから、超望遠ズームレンズの開発と販売では、20世紀中頃は大きくリードしていました 

ニコンは一眼レフ用の超望遠レンズのパイオニアで、1961年には

オートニッコールテレフォトズーム200-600mm F9.5-10.5= Auto NIKKOR Telephoto-Zoom 200~600mm F9.5-10.5(当時は、Auto Nikkor Telephoto-Zoom 20-60cm F9.5-10.5と表記)7群13枚

https://www.cameranonaniwa.co.jp/blogs/2220543024/

を登場させて(↑のカメラのナニワは1963年登場としてるが、正確には1961年らしい 試作機として他に、Auto Nikkor Telephoto-Zoom 100-600mm f/5.6というのがあったとニコン博物館にある)、業界トップを走っており、

タムロンが類似レンズを1969年に出すと、

1971年、ニコンは12群19枚と、光学系を一新した、超望遠ズームレンズを投入します

Zoom Nikkor Auto 200-600mm F9.5

「ニッコール千一夜 第四夜 Zoom-NIKKOR Auto 43-86mm F3.5」ニコン

https://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0004/index.html

MF Nikkor-Zoom 200-600mm lenses – Part I/2

https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/180600mmED.htm

MF Nikkor-Zoom 200-600mm lenses – Part 2/2 Ai Zoom-Nikkor 200-600mm f/9.5

https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/200600mm1.htm

基本設計が優秀だったのか、

1976年のNew Zoom Nikkor 200-600mm F9.5、1982年のAi Zoom Nikkor 200-600mm F9.5Sも、コーティング改良のみで、光学系はほぼ一緒の12群19枚の構成だった模様

ただしニコンは、プロ向けには、受注生産のみの高級版、Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 EDも、ほぼ同時に

投入し、

後にAI-S化された

Ai-S Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 ED

も投入されます

Manual Focus Zoom-Nikkor 180-600mm f/8.0 ED

https://www.mir.com.my/rb/photography/companies/nikon/nikkoresources/zoomsMF/180600mmED.htm

こちらのほうが特殊低分散ガラス(ニコンはEDと呼ぶ)を利用し、当時の望遠ズームで最短撮影距離2.5mを達成など、高性能でしたが、価格が200-600mmの三倍以上(当時で65万円前後ですから、今の物価なら?)ということもあり、アマチュアには縁のない代物でした。**シグマが開発日記で明らかにしていますが、シグマ、タムロン、トキナーなどの小規模なレンズ会社が、大型望遠レンズに使える特殊低分散ガラスの加工技術を確立するのは、光学ガラスメーカーなどとの協力で、10年以上先の1980年になってようやくな技術段階だったので、1970年代にはそうした特殊光学レンズの製造を自社で行い、加工技術を確立した特殊低分散ガラスを組み込んだニコンの超望遠の前には、まだまだ歯が立たなかった訳です。

今中古で買うかといえば、それはないですね

Ai AF Zoom Nikkor 28-70mm F3.5-4.5Dと、ケンコーACクローズアップレンズNo.4の組み合わせでのマクロ撮影

接写というと、高性能の接写専用のマクロレンズを使うのが、良いとされますが、

APS-Cやフルサイズのカメラで、フィギュアやミニカーなどを撮影するときは、絞りをF11~F32とかに絞るのはごく普通で、どんな高性能のレンズでも、そのあたりまで絞りを絞ると、回折現象Diffraction, 小絞りボケの弊害で、解像度やシャープネスが落ちてしまいます

最近は、そういった回折現象による「解像感の落ち込みをごまかす」、回折軽減機能とか点像復元機能とかがカメラに搭載されていたり、フォトショップなどの画像編集ソフトで、調整レイアーを作り高域シャープなどをかけて、元の写真と合成することで、見た目のシャープさを取り戻すことがある程度できるようになりました。

私の感覚だと、絞りF14くらいまでなら、こうした、なんちゃって解像度復元機能はそこそこ効果がありますが、F22まで、あるいはそれ以上絞ったものにはあまり効果がない(写真そのものの、鑑賞サイズがスマホサイズとかの小さい場合は、こうした絞り過ぎによる画像の劣化は目に見えません、あくまで大伸ばしにしたときに目立つわけです)

さて、

30年前以上に、最初のバージョンが発売された、ニコンのAFレンズ。Ai AF Zoom Nikkor 2870mm F3.5-4.5Dに、ケンコーの

ACクローズアップレンズ No.4

を装着し、撮影したのが、下(APS-C=DXモードで撮影)

Ai AF Zoom Nikkor 28-70mm F3.5-4.5D With Kenko AC Close Up lens No.4 (APS-C Mode 33mm 51mm equivalent of Full Frame) 1/60 F/14 ISO 50

F14まで絞っても、このルパン三世のフィギュア全身にピントが回らないという状態ですけど、当然この高級クローズアップレンズで撮影されたルパンは等倍表示させると、絞りを絞りすぎたため、ピントがソフトになる回折現象がでています

しかし、より高級で高性能な、接写用のマクロレンズなどを使って撮影しても、同じ絞りF14とかで撮影すると、やっぱり小絞りボケ=回折ボケがでてしまい、画質には、ごく隅以外、値段ほど違いがでなかったりすることはよくあります(F4とかF5.6くらいの絞りで撮影するなら、中心部あたりでも、価格相当の差がわかります)

そして、こうした、絞りを回折ボケ=小絞りボケF11以上絞って、シャープさがゆるくなった写真を、カメラの内蔵修正機能、あるいは画像編集ソフト(フォトショップなど)で、シャープ加工などでの、「解像復元」をするという作業をした場合、、

高価な専用マクロレンズで撮影したものと、

そのへんのちょい古いレンズに、やや高級なクローズアップレンズである、ケンコーACクローズアップレンズをつけたもの

の差は、上のような立体物のフィギュア撮影では、ほとんど見分けがつかなくなることもあります(書類や絵画の複写とか言った平面物の撮影なら、レンズの性能の差は顕著に出ることもあります)

下は、Ai AF Zoom Nikkor 2870mm F3.5-4.5D+ケンコーACクローズアップレンズNo4で、絞りF14で撮影したため小絞りボケで、解像がゆるく劣化の写真(左)を、画像編集ソフトで、解像復元したもの(右)の比較

より高性能なレンズを使っても、絞りをF14まで絞れば、同じように回折ボケで解像がゆるくなるので、結局カメラの内蔵処理か、ソフトで、「解像復元(実は見た目のごまかし処理)」することになり、その最終結果で見れば、レンズの価格ほど質の差がある写真は、こうした立体物の撮影では、できにくいという見解ができるともいえますかね

参考、ACクローズアップレンズNo,4装着時の撮影倍率目安

Nikon Ai AF 28-70mm 3.5-4.5D 28mm時(ケラレ出るため測定せず) 35mm時 約0.24倍 50mm時 約0.34倍 70mm時 約0.4倍

画像編集ソフトでの、小絞りボケ=回折軽減レタッチの方法と種類

アンシャープマスクより、シャープ加工が目立ちにくいシャープネスのかけ方は、フォトショップでは高域シャープネス(ハイパス)、他のソフトでは同じ機能に別の名称が使われていたりします。自分に使いやすいソフトでどうするかはそのソフトの解説を見てください

撮影モデル: 

ルパン三世 フィギュア MSP

ルパン三世 フィギュア MASTER STARS PIECE LUPIN THE THIRD ルパン MSP


Diffraction (回折) Ken Rockwell

https://www.kenrockwell.com/tech/diffraction.htm

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注意:最近,2016年ごろから、デジタル一眼レフやミラーレスカメラには、絞りを絞ったときに出る回折現象=回折ボケ=小絞りボケが目立たないように、自動で回折軽減機能(点像復元機能とかメーカーによって呼び名はことなる)が内蔵されたものが、ふえました。このため、こうした最近のカメラでは、回折ボケは、F22くらいまで絞らないと「見かけは目立たなく」している事が多いのですが、こうした機能は、本質的な解像ではなく、ごまかしの超解像みたいなCG加工でもあります、

カメラ機材のレビュー記事でも、回折ボケのことはあまり触れたくないのか、レビューでは、カメラの回折ボケ軽減機能を使っていることを伏せているレビュー記事がめだつので、生のレンズ性能テストを避け、ある意味シャープ加工、コントラストなどを操作しただけの、解像ごまかし機能で得られたCG加工結果を「レンズの性能」のように書き立てているサイトが有ることに注意

フルサイズで2400万画素以上だと、絞りを11位以上絞っていくと、顕著な回折ボケが見られるのが普通ですが、最近のカメラはこれをコントラストやシャープネス加工でF22くらいの絞りまでなんとか耐えるようにしていますが、シャープネス加工でごまかしているだけで、本来の解像とは異なるものです APS-Cサイズだと1000万画素でもF14に絞った写真は、ボケボケなことが普通

ただしA4サイズくらい以下での小さく鑑賞なら(離れて見るなら、A2-A3もあり)、こうした小絞りボケは目立たないので、「写真を使うサイズが小さくて良いなら、回折ボケ=小絞りボケを恐れず、絞りを絞って被写界深度を稼ぐ」のはありです

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