マイクロストック、投稿型ストックフォト、または投稿型素材写真サイトの話

写真撮影、機材の話題、世界の時事問題、及びストックフォト業界 特に投稿型ストックフォトの裏話が中心になります

月: 11月, 2016

2016年11月ストックフォト業界ニュース フォトライブラリー エディトリアル写真と言い出して写真を集めようと画策の模様

1:米国投稿型低価格写真イラスト素材会社 Shutterstockは、キーワードで関連ない単語をつけたりして、検索結果表示を妨害する行為をスパムとして認定し、投稿者に是正を要求し始めました。従わない場合は退会、凍結などの措置も実行される模様。

Shutterstock CEO Jon Oringerは11月24日付のTwitterで(以下インライン表示)

https://twitter.com/jonoringer/status/801552444811595782

[私たちの有能な参加者たちがスパム(=紛らわしい、関係ないキーワードを混ぜ込んだ大量の類似画像をおくりこみ、自分だけが目立つように、他の参加者の作品が検索結果に出にくくすること)をわれわれの閲覧システムから除去することに協力してくれたことを感謝します。今日皆さんと数多くの前進を達成したのです]

2:Gettyimagesの子会社Istockにおける特定の割引パックにおいて、投稿者の報酬が一枚2セント以下になる可能性が指摘されています.過去記事

計画の見直しは公表されていませんが。実行は一ヶ月ほど延期になる模様。特に優遇契約などもない、古くからの中堅クラス古参の人は、これを機に退会する人もいるようです。

3:日本、ローカル三流底辺素材写真イラスト販売会社フォトライブラリー(Photolibrary.jp)は、今年12月からエディトリアル写真という名目で写真を登録販売する模様。
エディトリアルは報道かそれに準じた目的のための写真ということで、多くの写真販売会社が報道の自由というグレーゾーンを悪用しています。(新聞など報道記事・番組の中での使用や、報道関係者に限定した中で公開販売する通信社と、ストックフォトが、ネットで誰にでも見れる環境で値段をつけて、しかも買おうと思えば誰でも買えるように、写真を報道記事などが付随しない形で、単体で展示するのは(本人かそこの管理者の承諾がない場合)、報道の自由とは違うような(過去記事・Shutterstock, British National Trustから怒られて、無許可写真販売展示を撤去)あちこちのストックフォトでは、私人の結婚式の模様を、敷地外から望遠レンズで撮影した様子が展示販売とか、これどうなのよとか言うのが結構あります。フランスだかの場合は、私人の結婚式は公開の場所で行われてもプライベートな行事とされ、オンラインとかで不特定多数に公開した形で、勝手な写真販売は違法となる場合もあったはず。これも歩道を歩く子供たちをこれまた超望遠で狙った写真も多く出ていますね。気がつかないうちにあなたの子供の写真がエディトリアルとか売られてたりするかも
報道の自由の拡大解釈で、各種(儲ける)写真業制限のある公園、JR各社の社内・列車内の様子、神社や寺院の内部、などの写真をおおっぴらに販売して知らん顔をする腹かもしれません。

そもそも大部分がアマチュア素人のこのサイトで、金をかけたくない連中が撮影して集まってくるエディトリアル写真て何よ?ということになりますね。素人カメラマンが撮りたいエディトリアル写真なんか、報道の自由を逆手に取った公園で遊ぶ子供たちの写真とか、コスプレ大会会場内潜入、寺社仏閣内部の礼拝の最中、鉄道会社敷地内での無断撮影が関の山でしょw

あちこちで報道の自由を逆手に取った盗撮投稿=盗行写真のオンパレードになるかもしれませんw *本当に報道のスクープ写真が撮影できたら、それはこんな安値会社には売らず、新聞社に売り込みましょう。

これも結局ただでさえヒットが出れば儲かることもあるよ、そこそこ売れれば経費は回収できますくらいのマイクロストックフォトの値段やローヤリティはここ五年で大幅に悪化。というわけでそんな安値で撮影許可などとったらとても割が合わない、と、一部の生産工場のような条件を持つような人を除き、極一般の人はまともな人たちは投稿しなくなり、盗撮たちしょんカメラマン・へのへのもへじイラストレーターばかりが残る結果となっています。

 てなわけで、投稿が減ると困るので、エディトリアル写真=報道の自由とかいう苦しい言い訳で、各地無断撮影の展示販売を拡大推奨して行くのでしょうw気をつけてないと、あなたの子供の写真やあなたが電車の中で寝てる光景がでかでか販売されてたりするかもしれません。コスプレ大会の様子も勝手に販売とかありえなくないよね。コスプレーヤーさんの写真がどかどか並んだりw

 まあ個人が馬鹿でかく写っているようなのは掲載しないかもしれないけどね。結局高級サイトには転換できるわけもなく、安売りと、カメラマンやイラストレーターから搾取、さらに動画英語版とかの、思いつきの新事業とかやって無駄に資金を使って自滅への道とw

 なお、今月のキーワード検索では 京都 寺社 ストックフォト 販売 無断でやる方法 登録させる 方法 寺 仏閣 神社 境内 撮影料 支払わない ばれない しらばっくれる 責任回避 とかいうキーワードが例年になく増えています。

フォトライブラリーのエディトリアル写真販売開始は、仏閣神社盗行撮影底辺ストックフォトグラファーの要望にこたえたものなのかなあ?

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参考

「京都・東福寺の通天橋、撮影禁止に 紅葉で人多すぎ「事故防止」http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20161108000022

京都新聞  2016年11月08日

まあ、こういう禁止の中で「決死隊として潜入した」東福寺通天橋の撮影に成功した「報道」=エディトリアル写真として登録とか、ありえそう(笑)。底辺素材会社は何するかは分からないw

こういう記事の中で、なぜかでたらめ満載の投稿型ストックフォトへの批判記事がかかれないのは、素人著作権を安く買い叩ける、自分に都合の良い会社で、そこでのカメラマンの数々のたちしょん行為は見逃し、他人のたちしょんは糾弾するマスコミの偽善ですね。


 

4:世界のマイクロストック産業の二流下層・ピクスタ(フォトライブラリーは底辺、Fineshot, Yourstockはそれ以下の泡沫雑魚というのが、このブログのランク付け) 胡散臭さでは日本一かもしれませんが、低脳マスコミにウンコカレーを食わせるすべは一流なのは皆さんご存知。 音源にも手を出そうとしていますな

「ストックフォトサービス「PIXTA」で音素材を販売–ピクスタとクレオフーガが提携2016/11/11 22:05 Cnet JAPAN

http://japan.cnet.com/news/business/35092054/

タグストック後継サイト フォーユアイメージズ 一般からの投稿受付を予告

素材写真イラスト動画の大手代理店アマナイメージズが、あっけなく撃沈した傘下の投稿型ストックフォト・タグストックを閉鎖して、アマナの若手グループを中心にして、新しく開始したFORYOURIMAGESですが、

https://foryourimages.com/news/index.html#cr

によれば「どんな方でもクリエイターとなって参加可能な投稿型ストックフォトサイトへアップデートいたします。」(上記HPより引用)ということで、タグストック後継サイト フォーユアイメージズ foryourimages.com は2017年上旬をメドに、新規の一般参加者から写真やイラストの販売希望者を募る予定だそうです。タグストックのリストをそのまま横流しするということでしょうが

タグストックでは価格がサイズ別で5000円までいけたのが、これからはサイズ制限なしで一枚1200円までに値下げ(さらに値引き制度あり)

マージン率が70パーセントから40パーセント以下(定期割引だと一枚当たり手取り50円だったっけ?)に値下げ

場合によってはISTOCKなどに横流しされ、アマナとその会社のマージンガッツり取られてただ同然の使用代金しか受け取れなくなる。

などタグストック(tagstock)に比べ、カメラマン・イラストレーター側には大改悪のForyourimagesで、これって万引きロケでもしないと、普通の人は採算とれないよなw

ピクスタで定額制販売に参加していない人や、フォトライブラリーから参加すると、ますます値下げ合戦を助長する結果に終わりそうですが、自分の売り上げさえよければと思うのが人の常、「バカは躍らせて利益は掠める。」資本主義社会の鉄則です。

Istockのローヤリティ=報酬印税をこれ以上下げるなと署名運動

以前の記事でも書きましたよう(過去記事)、カメラマンイラストレーター報酬が、一枚辺り2~3セントになる可能性のあるGettyimages子会社Istockの計画に対して、カメラマン側が署名運動を開始しました。さすがにロシアや東欧など物価の安い国でもそこまで報酬が下げられてはかなわないという判断でしょう。

Getty Images/iStock: Don’t slash our royalties (これ以上俺たちの取り分減らすな)

https://www.change.org/p/jonathan-klein-getty-images-istock-don-t-slash-our-royalties

と題されたこの署名呼びかけページは、署名運動の成果が、GettyimagesのCEO Jonathan Kleinに直接送られるようになっています。

署名呼びかけは

http://www.microstockgroup.com/istockphoto-com/istock-petition-please-sign-and-share/msg469875/?topicseen#new

以外にもロシアなどで別個に実施される模様です。

ただし、かつての主力のカメラマンたちの多くが、創業者とともに別会社Stocksyを建て、移住しており、Istockの主力カメラマンは、特待契約のあるYuri Arcursと彼の会社および、彼の家族、彼の友人、彼のアシスタントなどなど、一見別のカメラマンのようでもYuri Arcursのグループの一員とか言うYuri帝国化しており、そのほか何らかの待遇保証のあるかつてのIstock躍進の立役者Liseなどが同調するわけではなく、一般参加者たちの抗議運動がどこまで効果を発揮するかは未知数なところがあります。


(追記)

大物は、StocksyUnitedに移住したカメラマンと、Gettyの傘下になったIstockに残留した2グループがいるわけで、このブログでは、Istockが乗っ取られたと新会社をはじめたIstock創業者Bruce Livingstoneと彼に同調する創業時代のメンバーの多く, 大物カメラマン側としてはIstockを追放になったSean Locke、またGetty側についたYuri Arcurs, Lise。などの話を多くしてきました

他にIstock初期から参加していたカメラマンでとっくの昔に離脱した人はしたの記事に紹介されている人です。

「ストックフォトを始めて年収30ドルから世界を旅するフォトグラファーに」[2012/08/24]マイナビ

http://news.mynavi.jp/articles/2012/08/24/isivar/

というGettyimagesの広告記事のようなIstockへの勧誘特集記事で登場してくる、一年の半分を旅に使い、マイクロストックだけで生計を立てていると紹介されたオランダの写真家Ivar氏は、Istock創業者Bruceともと従業員たちの提唱する「Gettyimagesに乗っ取られたIstockを取り戻すのがStocksyUnited」という呼びかけに賛同し、Stocksyに移住しています。今はStocksyUnitedのコレクション審査にも携わり(早い話があんたが応募したら審査する人になる可能性大)、まあいろいろグラフィック関係の仕事に忙しく、ストックフォトグラファーとしては休止のようです。

↓のようにね

https://www.stocksy.com/ivar

もう一人イギリスに住んでいる人が紹介されていますが

「ストックフォトの販売収入だけで生活している人とは」[2012/08/24]マイナビ

http://news.mynavi.jp/articles/2012/08/24/isuksm/

Simon Moranというこの人は、今ではGettyimagesのイギリス支店で審査やカメラマン統括を行っています。Gettyの中でうまくやったようですが、実際の写真撮影からはちょいと遠ざかっているようですね。


パニック状態のシャッターストック参加者たち 報酬10セント(約10円)がずらずらと ストックフォト生き地獄 誰です?お小遣い稼ぎ、副業に最適って騒いでる人たち!