ストックフォトサイトで販売する、動画(ストックビデオ)の製作はアマチュアも参加できるタイプのストックフォトサイトでは、大部分のソフトで簡単に作成扱えるH.264形式(=コーデック.ソニーとかのカメラでの録画形式XAVC形式も、H.264形式動画を拡張した亜流コーデックです)の最高水準もしくは放送局5.1グレード以上で作成した動画で本来は十分です。写真やイラストがメインで動画もたまにというなら、無料の動画編集ソフト(アップルマックならImovie)、あるいはしばらく使わなくても、操作を忘れにくく、わりと簡単で安価なPowerdirector, Videostudio、マックならFinal Cut Proが推奨とかきました。
過去記事・ストックビデオ(動画素材/ Footage)お勧め製作編集ソフト
が、動画専門、あるいは動画編集助手がいるなど、本格的に取り組み、より高額な価格帯で販売したい場合、やはり業務用の高額ソフトとアップルのマッキントッシュを使い再編集に耐えられる余力の大きいProRes形式(他にもこうした編集素材用の動画中間コーデックとしてPhoto-Jpeg、DNxHRなどがありますがProResが一番ポピュラー)で動画を作成するのが好ましいともかきました。ProRes形式が一番好ましいとしている会社も多いのでね。
このprores形式動画、マックだとProResはほぼ標準で無料のImovieですら使えます。
ただ、2016年アップルがWindows機でのQuicktimeのサポート打ち切りをしたため、WindowsマシンでのProRes形式動画作成はややこしくなりました。
Win機ではその後いろんなアップルの特許をかいくぐる形(違法ではないが、アップルは公式に承認しない)でProRes形式の動画が作れるプログラムができつつありますが、再生する分には支障はないが、完全互換とまで行かないのが実情。*追記*2020年現在は、Windowでのプロ用b動画編集ソフトの多くが、アップルから公式承認された互換性を持つProresコーデックでの保存が可能になるものが増えました。最上位高品質(ProRes 4444 HQ)だと、アップルのマックで作ったものより品質は劣るようですが、普通の品質で使う分にはアップルのマックで作ったProRes動画との差はほぼない模様。
以前の記事では、prores方式のコーデックを持つビデオ動画は、2017年今現在、万全を期すならMacに持ち込んで作成するのが良いと以前の記事に書きました(アドビ等はWindows機でのProRes動画作成について対応の準備はしていると公表はしてますけどね)。
過去記事・JPEGは邪道、RAWでとらなきゃ本当のプロにはなれない とのたまうあなたはストック動画をするなら当然マックを持たなきゃw
Windows機のアップル非純正(あるいは正式承諾のない)ソフトでもProRes形式の動画は作れないことはないのですが、品質は若干?のケースもあると以前書きました。
まあ変換(ソフト)にもよるのですが、 比較的低画質のProRes LT や ProRes 422での作成なら、Windowsマシンで作ったProResコーデック動画もマックで作ったものと遜色はないとされます。
でも、実際アップルの承認を得ないソフトなどで、高画質設定のProRes HQとかに↓動画をWindows機で作成したものと、アップル純正承認のあるソフトでマッキントッシュ機で作成したもので比較すると、
”Windows ProRes: First Impression Is this new ProRes encoder the grail you’ve been looking for?”
By Chris Zwar February 02, 2017
https://www.provideocoalition.com/windows-prores-first-impressions/
という記事でも実験されていて、記事を下にスクロールするとわかりますが、ProRes形式でも、ProRes 422HQとかいった高画質設定にすると差が出てきます。
“ProRes 422HQ, when rendered using “trillions of colours” is a 10-bit format, so there’s far less banding and blockiness even after the same 8-stop round trip. Each pixelhas 1024 values, not just 256.“ (記事引用 Prores 422HQ 10ビットで作成。)
“Exactly the same ProRes 422HQ render done on a Mac exhibits different artifacts to theWindows ProRes encoder.”(記事引用 Prores 422HQ 同じ設定でマックで作成。)
と解説された二つの画像があります。階調がつぶれているのがWINDOESマシンで作ったProRes形式動画。上のほうのWindowsで作られたProRes動画のほうが、階調とかかなり汚いといえば汚いですね、下のMacよりバンディング(色の縞縞)がきつく、画像がブロックのように見えるブロックノイズが目立ちます。レタッチに=再編集の度合いによってはアップルで作成されたProRes動画と、wIndows機で作成されたProRes動画では、最終結果がかなり違う場合もありえますね。
写真のJpegレタッチの劣化がア~と騒ぐ神経質な人には耐え切れない差なので、写真でRAW撮りしかしないとのたまうあなたは、動画ではアップルのマックを使うのが正当なわけです。写真ではJPEGのレタッチ劣化を恐れてRAWだとか騒いでいるのに、動画では(写真のJPEGレタッチ劣化なんか微々たる物にしか見えないほど)劣化度が半端でないH.264形式で作成された動画を、レタッチ加工してる(まあ動画として鑑賞する分には実用上はあまり気にならないのですが、静止させてみると再編集でものすごく劣化してるのがわかる)変な人って実は多いんですw
高画質設定でのProRes形式動画なら、マックのほうが作成には、現段階では分があるわけです。
でも、差が出るようにした実験でめだつので、多くの場合、極端な再編集・レタッチをしないのなら、実用ではWINDOWS機で作ったProRes式動画でも何の問題もありません。でも、大幅にレタッチするとマックのほうが分があるというところなので、加工素材としてのProRes動画製作ならマックを使えという判断になりますね。
【2020年追記】その後、Windowsでの動画編集ソフトでもプロ向けのものは、アップルから互換を検証された独自のProResコーデック出力機能を搭載するソフトが増えました。アップルから公式に互換性を検証されて承認ソフトとしてでています。アップルの承認があるものは、ProRes 4444XQ以下の品質なら、アップルのMACで作成されたProRes動画との品質には遜色はない模様。アップルの承認のない、Windowsの動画ソフト、FFMPEGとか、VEGASは、ランクの低いProRes422あたりまでは特に品質に問題はでない模様。
Windows機でのProRes動画作成ソフトとして無料のFFmpegが良く使われます。
ストック動画としての販売用素材として、Windowsで作成されたProRes形式動画はぜんぜん受け付けられないのかといえば、そうでもなく、「却下されやすい、ごく一部しか採用されないときがある」というのが実情です
実際のところ、GettyimagesとIstock以外では、WINDOWSのアップル非純正のProRes形式動画で作成した動画を引き受けるところがほとんどなので(Getty, Istockも時間の短いやつは引き受けるようですけど)、ProResHQまでは行かない、低価格動画であればWInPCのprores互換プログラムでprores動画作成してもかまわない。
Gettyなどの高級顧客相手の会社で動画を売る予定が本当にないなら、とりあえず素人でも使える動画作成ソフトで非圧縮AVI動画を作り、無料でprores動画が作れるffmpegという変換ソフトを使いましょう。(写真やイラストもやっている人なら、業務用より、ハイアマチュア向けのPowerDirector(PowerDirector 15 Ultimate Suite)やCorel Video Studio(マックならFinal
Cut Pro)までが使いこなせる関の山でしょう。しばらく動画撮影しない時期があって操作忘れても、わかりやすくできてるし、動画主体でない人が個人で使いこなせるのはこれくらいのソフト。
Vegas, Adobe Premierなどは動画撮影がメインで動画編集専門の人が使うソフト)
後Pond5のようなそもそも動画専用サイトだと、価格帯によっては審査基準で正しいコーデックかどうか調べて、審査オチもありえない話ではない)、WINDOWSマシンでProRes動画を作成するのであれば、一旦非圧縮AVIか連番画像で出力して、ffmpegでprores動画に変換してもかまわない(とはいってもアップル公認ではないので何らかの互換性のトラブルはありえるので、結局もう一度マックでproresにするという作業は、ありえますけどw)
ffmpeg は無料ソフトです
https://ffmpeg.org/
前の記事でも書きましたがアップルの立場は、「ffmpegを公認しないが使用することで権利侵害とかのトラブルがあることはない」。
ただしこのffmpegは、いちいち命令を文章でタイプして実行させるソフトなので、ながら族だと「あれ、このコマンドどう書くの?」と命令文の書き方忘れるのが必定。
そこで、たまにしか使わない人でもわかりやすいように(FFMPEGのGUI化とも言います)、ffmpegの中身とまったく同じで簡単に使えるソフトがあります(ffmpegの中身をそのままソフトのホルダーの中に解凍してねという形式)。
普通の人は素直にこういう、使いやすくしてあるffmpegを使いましょう。Windows用とLinux用、マック用のやつすらあるときもあります。
4K動画に対応してなかったりしますが、フルHD=2K動画までの動画コンバートなら、FFMPEGを使いやすくしたものとしてとくに評判がいいのは、以下の2つ
http://www.myffmpeg.com/
有料20ドルほどだが、金とるだけあって使いやすさは一番か?
http://www.avanti.arrozcru.org/
他にも
http://winff.org/html_new/
https://handbrake.fr/
http://www.squared5.com/
http://www.stuudio.ee/anothergui/
使いやすそうなのを選べばいい myffmpeg以外は無料ソフト
(ffmpegの中身をそのまま指定されたホルダーに手動で突っ込んで完成させ、さらにProResの設定をするなど、ちょい面倒ですが、常に最新版のffmpegを瞬時に使えるメリットがあります)
*AvantiではそのままProResが使えるようにはなっていないので、のProResコーデック動画変換が使えるように設定する方法は、英語ですが、以下に解説があります(5. Add the ProRes Codecの項目の図を参考に)
https://photography.tutsplus.com/tutorials/how-to-encode-prores-video-files-for-free-on-windows-with-ffmpeg-and-avanti–cms-25826
上の図を見てProResの設定が終わったらProRes高画質設定をするため、
“-profile:v 3″というコマンドを the User VIDEO options> field
書き込んで設定しろとありますね
WindowsマシンやLinuxのPCでアップルProRes形式動画を視聴確認再生するソフト
出来上がったProRes動画は、2016年以降はMACがないと原則は再生できないのですが、アップル社以外の努力でwindowsマシンでProRes形式動画を再生するソフトもあります(AppleのquicktimeがWin機では開発中止・古いバージョンも削除推奨のため。これがないとアップルProRes式動画は本来winマシンで再生できない)
http://www.videolan.org/
上のVLCが日本語化も簡単で、ほとんどの動画形式対応。無料ならこれが一番
(ProRes HQなどの高画質設定の動画では一部再生に支障がある場合ありとも言われる)
*解説記事「2012年02月20日 12時00分24秒 無料であらゆるファイル再生可能&コーデック不要なプレイヤー「VLC」」
http://gigazine.net/news/20120220-vlc/
http://www.telestream.net (これもただですがユーザー登録がいります)
そのほかにWinマシンで無料ソフトでProRes形式動画を作成するには?
DaVinci Resolve
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve
というソフトは、4K動画はつくれませんが、2K動画(HD)までのProResへの変換なら、無料版が使える(下にスクロールすると左側に無償版とあります。4K対応有料版は¥33,980)。なんと、Apple公認ソフト。
Vegasやffmpegのような細かいところでの互換性の問題はほぼないと思われる、やはり高画質設定ではアップルのマックで作ったものより劣る可能性もある。
「ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve 12.5.1を公開。WindowsでApple ProResデコードのダイレクトサポートを追加」「PRONEWS」 2016-08-17 掲載
http://www.pronews.jp/news/20160817181041.html
「DaVinci Resolve 12.5.1では、WindowsでApple ProResデコードのダイレクトサポートの追加によりDaVinici ResolveでQuickTime 7を使用する必要がなくなるという。」(同記事引用)
とあるので大丈夫とは思いますが。
ただ、このソフト業務用なので操作や覚えるのが面倒なことが多く、proresコンバーターソフトとして使うだけならともかく、写真メインのながら族には、しばらく使っていないことがあっても、さすが初心者用にも工夫され操作に戸惑いの少ない、PowerDrector, Video Studioで最初にAVI非圧縮動画を作り、そのあとでProres変換が、実際の「動画メインでない人」の動画編集作業にはお勧めだと、以前の記事にも書きました(会社規模で動画編集専用担当の人が雇えるなら業務用ソフト導入は当然ですよ)。
ただしDaVinci Resolveは業務用なので、プロ用の社外製の追加機能ソフト(=プラグイン)が、結構開発されていて、機能拡張できる利点があります。とはいうものの、PowerDiorectorやVideoStudioにも、ほぼ同じ機能を持つ追加機能プラグインが別売でありましけどね。同じく廉価版のAdobe Premier ElementsはなぜかPremier Proで使えるプラグインが使えなかったりして、なんだよなって感じ。
しかし、DaVinci Resolveは、AVI非圧縮の動画をそのまま読み込めないという弱点がw
30ドルほどのEaseFab Video ConverterをつかってDaVinci Resolveの扱えるDNxHD方式動画に変換
してからprores変換という手順
https://www.easefab.com/video-converter/
解説(英語)
https://www.easefab.com/topic-avi/davinci-resolve-avi-incompatibility.html
他にも非圧縮AVI動画をDNxHDに変換するソフトがある(この記事で取り上げたffmpegか、取り扱いをやさしくしたmyffmpeg(中身はffmpegと一緒)が一例)
ProResとCineform【ビデオ・動画コーデック】
【Windows】編集する動画を簡単に、中間コーデックのCineForm形式に変換したい Ffmpegを使いやすくしたソフト