深度合成(ピント合成・被写界深度合成)作業であればいいレンズと三脚【主に趣味の人向けの案内】
1:色収差が少ないレンズ
倍率色収差は、カメラ内の電子補正で補正されることも多いのですが、そういう機能が働かないレンズの場合、色ズレがあまり大きなレンズはカメラ内で色収差補正をオンにしてから、撮影、深度合成をするといい *レンズの倍率色収差は、絞りを絞っても軽減されず、むしろ増えることもある。
軸上色収差によるパープルフリンジやグリーンフリンジが、小さいものなら、そのまま合成作業をして、深度合成が終わってから、パープルフリンジ除去補正をかけても良いが、大きなパープルフリンジやグリーンフリンジが出るものは、軸上色収差を抑える為、パープルフリンジが小さくなる絞りまで絞って撮影するのが良い *軸上色収差はレンズの絞りを絞って行くと見えなくなっていく。
2:フォーカスブリージングの小さいレンズが、あれば好ましい 必須ではない
フォーカスブリージング(ピント位置で画角が変わる現象)は小さいものが、理屈上は良いが、実用上は、大抵そこまで気にしなくてもよい。
深度合成(ピント合成)と、フォーカスブリージング、一般的な撮影ではさほど気にしなくていい【ネットの都市伝説は過剰に心配する必要がないことが多い】
3:カメラ内に深度合成用連射機能がなく、手動MFで少しづつピントをずらしながら撮影する場合、
MF=マニュアルフォーカスがやりやすいレンズが良い。ピントリングの回転角が広いレンズのほうが、ピントを微妙にずらしながらの撮影が楽
4:持ってる範囲でできるだけ大きい三脚と雲台
多少のズレは、合成ソフトで揃えてくれるので、それほど神経質になる必要はないが、できる範囲でがっしりした三脚が良い
三脚は大きなものほどよいのは確かだが、普通に使うクラスの大きさのレンズで、1/60秒以上の割と早めのシャッター速度で使う「置き台」としての使い方だと、小さめの三脚でも結構使える。4~1/30秒くらいのシャッター速度を使うなら、いろんなアドバイスサイトや本、三脚メーカーの案内にあるように、自分のカメラにあった、できるだけでかい三脚が望ましい。
お遊びや趣味なら、自分が買える範囲内で、できるだけ大きいもの、まあ持ち運びが楽な軽量小型トラベル三脚が現実的だが
写真を本格的にやっていこうという場合、最初の一本は、三脚のパイプの太さが28mm前後の、いわゆる中型三脚を一本買うのが良い 外に持っていくのを考えれば使いやすいし、中型三脚は一本あっても無駄ではない。*必要に応じて、大型三脚も買うことになる
中型三脚は外での撮影が多いなら4段、家に備え付きなら三段がよいが、部屋が狭いと言うなら室内用でも4段が小さくなってコンパクト
プロを目指すとか言うなら、パイプの太さが32ミリ前後以上の大型三脚が良い、36ミリの太さならなお最高
三脚は、エレベーターなしのほうが安定するが、趣味の延長ということなら、高さ調整が容易で、利便性の高いエレベーター付きのほうが便利。
**軽い自由雲台を使う場合、その三脚についてくる雲台より、1~2段ほどランクの大きい自由雲台をつけると、ブレが抑えられる。小さいトラベル三脚には有効な方法*3Way雲台や、ギア雲台などは、重量的に頭でっかちになるので、あまり大きな雲台を小さな三脚につけるのは望ましくない
アルミか、カーボンか、中型以上の三脚なら、アルミのほうが、重量がある分ブレが抑えられるので、アルミ三脚でもかまわない。
https://www.kenko-tokina.co.jp/faq/0157.html
「三脚の知識(その2)カーボン三脚のメリット」スリック
http://www.slik.co.jp/usages/zenren31.html
小型のトラベル三脚は軽いので、振動が抑えやすいカーボン製の三脚のほうがあるいはいいかもしれない。持ち運びが多いのであれば、少しでも軽いカーボン三脚の方が良いが、価格さほどの差は、大型三脚になるほど、宣伝されるほどはなかったりすることもある。
カーボン三脚は、コンクリートの地面など硬い地面の時に振動防止効果が高くなる物で、柔らかいところに置くならアルミでもそれほど振動は残らないのでアルミでもかまわない。安いしw
ブランドは1~2万円くらいのものなら使い捨てで、中国メーカーでも良い 一流ブランドも安いものは軽量化優先でそれほど頑丈でもないし、一流メーカー品も安いモデルは部品などをいつまでも売ってくれないので使い捨てが基本。*新し目のメーカーは、生産ノウハウが少ないので、?という構造が残っていて、ツメが甘いところや、品質管理がいまいちなババを引くこともあり得る。
マンフロットや、ジッツオが良いとされるのは、カーボンの品質が良く、基本モデルがあまりモデルチェンジされず、部品がびっくりするくらい長く購入できて、自分で安く修理できて長く使えるようになっているから。シルイやベンロ、などの中国メーカーは、モデルチェンジが早く、部品などの供給もあまり長くやらないので、壊れたら買い替えということになることがあるので。ただマンフロットも最近出した新モデルの小型軽量ものは、他社競合で軽量化などをしているため、昔からあるモデルとは違い、やや華奢で特にすすめられないという評価が最近ある。
また、マンフロットプロ用三脚は、オンラインで登録すると、製品保証が一年から9年間条件付きで延長でき、最大10年の保証がついてくる。このため、多少割高に見えても、結局は安くなる場合もあるので、ある程度以上の三脚をかうならマンフロット一択 入門クラス製品もオンライン登録すれば、保証が条件付きとは言え4年延長になる。(2022年現在)
「保証&製品登録」マンフロット
https://www.manfrotto.com/jp-ja/customer-service/warranty-terms-and-conditions/
高いものはマンフロットか、ジッツォをすすめる 予算がないならマンフロットのアルミで良い
ハスキーは、単純な構造で、仕事で乱暴に使っても壊れにくいので、車にボンボン何本も放り込んでテキトーに使うのには、今でもおすすめだが、アマチュアは丁寧に使うので、ハスキー命という信者になる必要はない。
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中型はマンフロット190, 大型は055が高くもないのでいいだろう。特に055はさらにセンターポールを横位置にすることができる。部屋においてく用途なら安いアルミで構わない もっと大きな057はカーボンしかないので、軽い趣味の人には、値段的にすすめられないし、そこまでデカイカメラを、深度合成で一般の人が使うこともないだろう *マンフロット190goは、190の軽量版で強度等は落ちているもの
マンフロット055
https://www.manfrotto.com/jp-ja/collections/supports/055-series/
スリックは、アルミ三脚、700DX,(大型) 500DX(中型)などが、基本は数十年前のデザインで小改良されながら、長く売られているロングセラーで、部品も長く売られている。大昔からほとんど変わらないデザインで売られているということは、安定した三脚ということ。
さらに、ケンコートキナーのアウトレット専門店では、棚ずれ、輸出用モデルという名目で、780DX, 580DXなどの形式名で、同じものがメーカー直販で安く買えるため、仕事でもライトユース用とか、趣味の物撮り三脚と言うならあり 変な中国メーカー品よりは長く使えていいだろう。石突きのないゴム足なので、外の砂利や土の地面で使うには石付きスパイクがないのはあれだが、部屋では傷ができる心配もなく、使いやすい。ただ、これらは廉価版で、エレベーターがギア式ではないなど、主にライトユース向けなので、デカイカメラを載せるときのエレベーターの上げ下げはやや不便。
スリック、700DX(780DX)は大型三脚とはなっているが、実際は準大型三脚くらいの剛性で、5フルサイズの500mmレンズを載せると、低速シャッター速度ではやや心もとないが(高速シャッターを切る置き台としてなら特に支障はない)、ファミリーユースの大型三脚としては価格も安く、直販で「輸出用」という口実で安値で買えるので、さほどヘビーに使わない、アマチュアにはちょうどいい。
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*中国メーカーは、新規メーカーにしては実に精度の高い三脚などを出してきたが、ノウハウが足りず長く使う観点からは?という規格であったり、使い勝手や製造的に詰めの甘い製品がある。
一時期ベンロ(Benro)は日本でも、大きく売り出したが、現在は、ベンロは、プロ用三脚部門を大きく縮小した。雲台も、主にライトユース、アマチュア向けに製品を絞っていて大型は縮小。まあ、細かいところの詰めの甘さが仇になって、プロ市場に食い込めなかったんだろうね。
中国メーカー・シルイは自由雲台でそこそこの製品を出していて、今でも大型プロ用三脚まで展開している。シルイの雲台と、アルカスイスプレートは値段と品質がマッチしているので愛用(もっと安いのも使ってるけどね)。
シルイの一脚や三脚で注意なのは、今でこそ、消耗品の足のゴムやスパイクが交換可能になった製品を売っているが、
シルイは、初期の頃は、この消耗品のゴムやスパイクが固く接着されていて、取り外せない三脚をプロ用三脚として売っていた。こうした初期の三脚はモデルチェンジでもう買えないが、補修部品の販売案内もなく、見捨てられた存在となった
*シルイの一脚は確か、現在もまだ初期の頃の石付きゴムが交換不能のタイプだったと記憶、
三脚は、アマチュア使用なら、石付きゴムがすり減ったり、劣化でへたることは、10年以上たたないとないだろうが、プロであちこちで酷使するなら、交換できないのはやや幻滅 シルイ以外の中国メーカーでも、購入前に、このあたりをチェック(まあ、ゴムがすり減ったら、ステッキ用の交換足ゴムをはめるという対処も可能)
一脚の場合は、アマチュアでも割りと簡単に足ゴムが磨り減ったりするので、交換できないのはやっぱりバツなのでシルイや中国メーカーの製品は、長く酷使するものなら、足ゴムや石付きが交換可能なものか確認しておこう 一脚もステッキ用の交換ゴムはめ込むという手段もあるが。
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ズバリ! 三脚は3つのポイントで選ぶべし! ベストマッチを見つける方法
2018/9/13 16:50 Capa Web
*https://capa.getnavi.jp/report/262645/
深度合成(ピント合成)のためのフォーカスシフト(フォーカスブラケット)機能がないカメラでの、マクロレールなどを利用した撮影の方法解説