3Dアニメ調レンダリング 陰影の付け方 いろんな手法がありますがどれが正解でもない それぞれが表現の手法であり 出したい絵に合わせて使い分け
にはいろんな手法があります。
手書きのアニメと違い、3Dソフトで3Dモデルを動かしてアニメを作る場合、顔などの輪郭線がそのままだとうまく表現できないので、そこは手間かけて、顔や鼻の輪郭線が3Dでアニメレンダリングした場合にも出るような工夫の技術です。
技術的には10年以上前から考案されて原理的には今の新製品も同じような技術の延長で
使いやすくなってきている
位の差しかあリマセン
どの手法が正しいとかいうことはありません。出来上がる絵の印象が異なるので、好きな画風に合わせて選べばいいし、各々を組み合わせるのも全然あり。
1:顔などの皮膚データーに最初から手書きで手を加える。輪郭線が出やすいように、モデルの皮膚データーに直接線を書き込む。3Dでのアニメ制作の場合、特に鼻の輪郭がライトの角度によっては潰れるため、点を書き足したり、鼻筋を書きこんだりします。この3Dの影響か、昔は手書きのアニメガは鼻の輪郭全体を書き込むことが多かったのですが、最近は手書きアニメイラストでも鼻のあたりをちょっとだけ書き加えるという手法が流行るようになりました。日本の美少女ゲームでよく使われています。
下のキャラの鼻の部分、点が書き込まれてますよねw
2:皮膚表面データーに線とまでは行かなくても、影になる部分を濃く塗っておく。これは世界各国でよく使われている。
3:3Dソフトのライトで、従来の手描きアニメのような陰影が付きやすいように、3Dモデルの造形に工夫をこらす。鼻を異様に高くしたり、平べったくするとかね
4:ライトによってできる陰影データーやモデルの外縁部のデーターを利用して、暗い部分を線のように描写させるSHADER(=質感を左右するワックスのようなもの)の利用 基本は再現される階調数を減らし、縁となるエッジの部分のみを強調するやり方。 toon rendering shader とかいろいろ検索すれば出てきます。Pencilもその一つ*原理自体は外国の人が作ったどのShaderでも、基調はアメリカンカートゥーンですが、必要な調整項目自体はきちんとあるので、日本の手塗りアニメ調を再現しようと思えばできます(アマチュア向けのソフト用toon shaderではプロ用のように細かく線の種類を設定ができないなどの制限がありますが、それでも普通に手書き漫画と見違えるために必要な項目はあります)。ですが、最適な設定を探し当てるまでのトライアンドエラーが、個々のモデルの皮膚データーの相性もあり、時間がかかり面倒なので、皆、使いこなす前に使用やめるケースがほとんどですね。
5:アニメ調が出やすいレンダラー(画像生成アルゴリズム)ソフトを用いる。Renderman(ディズニー系統でよく使われる), 3delight(日本のSFアニメ、攻殻機動隊の制作に使われているのはこれ・Renderman互換), Poserに標準搭載Firefly(アマチュア向けとされてますが、アメリカのアニメ制作会社で最終レンダリング(画像や動画化)段階で広く使われている), UnityのToon redering shaderなどなど、あとは日本の各種ゲーム会社が独自に開発したゲームエンジンを利用とか、 思い切って超単純なOpenGLもありです。*POSERは原始的と言われるOPEN GLをSHADERで応用してアニメモードで使っていますね。互換ソフトのDAZは搭載されているOpenGLの機能が制限され過ぎのため(ただし機能削減されているのではなく、隠されている模様。というのも思いっきり、常識はずれの馬鹿なSHADERの組み合わせをして見ると、それっぽい表現が出るときもあるから)、POSERと同じようなレベルでのOpenGLでの輪郭線を出すアニメ制作はできません。
白黒アニメで良ければ、輪郭線のみを抽出して、うまく線画を出してくれるShaderはGeometry Cel Shaderとしていろんなレンダラー用に用意されています。
6:モデル自体は全部手書きで書いて、それを3Dモデルの部品として動かす。
厳密には2Dですが、MOHOも原理的には似てます(似たソフトでは日本でもLive2Dなんかがありました)
7:動画制作では特に重宝する方法。透明で光学レンズ的なズレを生じさせる、全く同じ3dモデルを、使う3Dよりやや大きめに設定して、全身ボディスーツのような衣服のようにかぶせ、そのかぶせたモデルと、元のモデルとの差異から生じる光学上のズレから生じる影を利用して、それを輪郭として表現させる。ライト設定に関わらず、きちんと輪郭が出るので、ある意味優れた方法。
この手法はPoserを使って最終段階のアニメ制作を行う米国のRooster Teethの制作物、RBWYなどで常用していますし、IrayやVrayのtoon shader(アニメ調出力表現のワックスみたいなもの)も、実際の原理は同じものを使ってるのが結構あるんです。
RBWYは初期シリーズでは、POSERのせいというより、制作側の手間抜きのせいで、人物と背景を一緒にレンダリングしているため、ライト設定が背景には雑なものが多く、背景部分がどうしてもパソコンのアクションゲームのプレイ録画まんまで、手抜き感がでて、これで商業アニメ?ちょいとCG技術が未熟でアニメになったという酷評もありました。ただ主人公たちが日本のアニメキャラをアメリカンにもじった設定が受けて、アメリカや豪州などで結構人気が出ていました。
が、その後は背景の手抜き感に手を入れ、必要な場合は明らかに背景と人物部分を別にレンダリングし、仕上げてあとから合成する手法などに切り替わっている。
新作のgen:Lockは、日本のアニメとは趣向が異なりますが、かなりPOSERの使い方も熟練し、これはこれで表現としてありのできとなっています。*一説ではPOSERを使うのをやめ、現在はMAYAあたりで最終画像作成しているからだという噂もありますけどね。POSERのアニメ調レンダリング機能は一般の人が思ってるより強力+他のソフトより操作が楽なので、本当のところは中の人しか知らない。*【追記】大規模な戦闘シーンとか、現在は主にMAYAが使われているのは確かでしょうね。POSERが完全に使われなくなったかまではわからない。
“The 3D secrets behind hip anime series RBWY” by Creative Bloq Staff September 16, 2013 3D World
https://www.creativebloq.com/animation/rbwy-anime-action-dynamic-3d-twist-9134477
“I have a general distrust for technology and will always put my stake in an artist having direct control. I think there’s very little use for toon shaders or procedural line drawing methods. All of the line work on RWBY is done directly through geometry. …Wherever there needs to be a line, there is a second set of the same geometry slightly extruded and often coloured black to simulate a line. Having the two sets of geometry adjacent and occluding each other gives the perception of a line.“(上記記事引用。私は技術懐疑者でね、アーティストが自らコントロールできるやり方に挑戦しているんだ。トゥーンシェーダー(漫画画のように3D画像を出すやり方)やお決まりの【前もって線を書き込んだり、あとから線を書き足したり、影の部分を線化するなどのやり方で】線を表現なんてのは殆ど役に立たないと思ってるのさ。RWBYの制作で輪郭線を出すのは、ポリゴンから直接取り出してるのさ。…【漫画絵の】輪郭線が必要なときは【元モデル】をちょいと押し出して黒くした二番目のセットを線出しに使う。同じ形状の2つの3Dモデルを互いに邪魔させ合うことで線を出すんだよ)
一見難しく見えますし、特に一番原始的なレンダラーであるOPENCLで有効で、また他のレンダラー=画像再現ソフトを利用する場合、ソフトによってやり方や微妙な設定が異なるのでややこしいですが、原理はその実一緒。
元のモデルと、ピッタリ連動する、せいぜい2-3%くらいまでのやや大きめの第二のモデルを用意し、
第二のモデルには光学的なズレを再現するため、光学拡散効果のあるFresnel効果のあるShaderシェーダーをかぶせ、影を出さないように設定、できれば透明設定で、黒の陰影が出るようにカラー=色を設定。*ソフトやレンダラーごとに細かい設定が異なるので、トライアンドエラーで、うまくいくまで長い時間がかかります。Fresnel効果のあるShaderを持っていない場合は、代用で水再現のShaderを使ってみるのもいい。
8;特に静止画で有効な方法ですが、通常のレンダラーのカラーレンダリングで画像を作成し(1)、同じシーンで別にCEll Shaderを噛ませた輪郭だけのレンダリングで輪郭画像を作り保存、背景透過画像指定でPngかあるいはTIFFで保存(2)。
画像処理ソフトで(1)を読み込み、レイアーとして(1)にピッタリかぶせるように(2)を読み込み、オーバーレイ(不透明度50-70%前後)焼き込みをする。2枚の画像から出来上がった画像を合成で一枚にして、コントラストと、彩度の項目を調整。
[もっとアニメらしく!>>ゲーム&アニメのセルルック3D最新事情] CG World 2016.09.21 Wed
https://entry.cgworld.jp/column/post/201609-cedec-cell.html
トゥーンシェーダーの一例 業務用で高いですよw
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